UEFAガイド:良質なスタジアム建設の手引き
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95持続可能なスタジアムの概念95自然冷却日よけはスタジアムの屋根や覆いによって実現可能です。直射日光を遮る要素(ルーバー、オーバーハングまたは熱吸収率の高い材料が使用されていない疑似ファサードなど)を取り入れることによって表面の過熱が避けやすくなり、直射日光の当たらない外部エリアに自然冷却効果がもたらされます。これにより、エネルギー消費量の多い人工的な冷房システムを導入する必要もなくなります。自然換気自然換気は温度調節を容易にし、スタジアムにおける空気の質を高め、大勢の人が集まる場所で起こりがちな暑さに起因する不快感が生じるリスクを低減するとともに湿気や表面結露を防ぎます。自然換気を取り入れた設計により、エネルギー消費が激しい機械的な換気や冷房システムの必要性も低くなります。ソーラーパネルソーラーパネルで自然からの熱エネルギーを生み出すことによって、スタジアムにおける従来型の発熱方法への依存度が低下し、全体的なエネルギー消費量も削減されることになります。例えば、洗面所やシャワー室への給湯は、ソーラーパネルによって生み出される低温の太陽エネルギーを集め、蓄え、使うことによって賄うことができます。太陽電池パネル太陽電池パネルは太陽の光を受けさえすれば電力を生み出します。メンテナンスの手間も少なく、公害とも無縁で機械的な操作も不要です。スタジアムの屋根に太陽電池パネルを設置することは非常に効果的であることが実証されています。風力エネルギー風力は今では欧州内の多くの地域で主要エネルギー源となっており、風力タービンに関する技術も著しく進歩しています。スタジアム内部で使用する電力を生み出すため、あるいは生じた余剰電力を地域の発電所に売り戻すために、近郊に一連の小型風力タービンを設置する手段を取ることも可能かもしれません。コジェネレーション(熱電併給)・システムコジェネレーション・システムとは電力を生産する段階で発生する熱を有効利用するものです。従来、この熱は単純に大気中へと発散するだけでした。しかしコジェネレーション・システムを取り入れることができれば、その熱をスタジアムの暖房システムや給湯に利用することができるようになります。

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