UEFAガイド:良質なスタジアム建設の手引き
92/160

92持続可能なスタジアムの概念:1スタジアム設計における持続可能性グリーン・アーキテクチャー「グリーン・アーキテクチャー(環境配慮型建造物)」は、環境に配慮した持続可能性のある設計や建築の概念、技術を意味します。グリーン・スタジアムとしての建造物には、その建設前、建設期間中および会場としての建物の寿命が尽きるまで、環境に優しい設計とソリューションが取り入れられている必要があります。FIFAやUEFAは共にサッカースタジアムに関する持続可能性ある設計の必要性を認識し、支持しています。FIFAによる「グリーンゴール」コンセプトには、近代的スタジアムにおける持続可能性に関する多岐にわたる目標が設定されています。いかなる環境保護プログラムも、その主目的は水の消費量の削減、生産と消費の両面におけるより効率的なエネルギー利用、優れた廃棄物管理、そしてスタジアム建設段階における資材搬入およびスタジアムへの行き来に伴う二酸化炭素排出量の削減にあります。環境に優しい建物の設計と建設に要する費用は現実的なメリットを上回るという意見があるかもしれません。しかし、全てのスタジアム・デベロッパーには積極的に責任感を持って、プロジェクトの全工程において持続可能性に関する原則を最大限に取り入れることが期待されています。そうしたコンセプトの採用が、一般的に思われているようなコスト高を招くとは限りません。多くの場合は、より注意深く良心的な設計と思考過程だけです。より費用がかかるコンセプトの採用は、もっと後の段階で、資金面に余裕が生まれた時点で導入を検討すればよいのです。設計チームの目的は以下のコンセプトや提案を具現化することにあります。こうした対策の導入は、運営費や間接費の削減につながり、スタジアム運営者に直接的かつ長期的な財務面でのメリットをもたらすことになります。持続可能性のある設計の規制いくつもの機関が厳格な持続可能性の指針に沿って設計および建設された建物に証書を発行しています。BREEAM(欧州)とLEED(アメリカ)が最も有名な機関です。どちらの機関も確認と導入を要する詳細な、守るべき基準および満たすべきチェック項目が設定されており、所定の証認機関による順守レベルの評価を経て、該当する証書が発行されることになります。FIFAとUEFAは共に全ての近代的スタジアムは上記2機関のどちらかが定める基準を満たすことを奨励しています。G◦一般エネルギー消費量の削減◦水の消費量および二酸化炭素の排出量の削減◦地域レベルでのエネルギー生産手段の導入◦水を第一とした天然資源の理性的利用 および再利用の奨励

元のページ  ../index.html#92

このブックを見る