85システムおよび電気系統の設置:2付加的な照明に関する要件F85照明レベル近代的スタジアムの照明はテレビ放送の最新要件を満たしていることが理想です。高解像度(HD)テレビや、より新しい3Dテレビの導入によって、照明装置の仕様に求められる要素も大きく変わってきています。照明システムの設計では特定のイベントや目的に応じた明るさの調整を考慮すべきでしょう。例えば、練習時や試合後の清掃時に試合中と同じ明るさは必要ないでしょう。適切に設計された、調節の可能な照明なら、柔軟でしかも合理的な照明計画が可能になるだけでなく、使用エネルギーの効率化によって光熱費を削減できます。優れた照明システムの設計はピッチ全域において均一な照明レベルを提供し、選手が生み出す影の影響を最小限に抑えられるものでなければなりません。この要件は照明を適切な位置、高さ、角度に設置することによって満たすことができます。ピッチの照明に加え、スタジアムの他のエリアにも適切な照明装置が設置されていることが極めて重要です。観客の往来の多い一般エリアでは特に重要度が高まります。照明システムの選択は建設設計に具体的な影響を及ぼし得るものです。照明レベルや色合い、機器を選ぶことによってスタジアム全体の美的クオリティーが高まることになります。照明に関するソリューションはそれぞれの利用者の固有の要件に合わせる必要があります。例えば、VIP用のレストランやボックス席における照明システムの仕様は、チーム更衣室に必要な照明の仕様とは大きく異なるものになるでしょう。照明システムに関する創造性豊かなソリューションはスタジアムの劇的効果を高め、観戦体験によりいっそうの魅力をもたらすものであることから、今日では、建設プロジェクトの設計チームに専門の照明コンサルタントが含まれるケースが一般的になっています。非常用電源停電が原因で試合が中止される事態は許されません。従って、スタジアムには停電時や非常時に十分な電力を供給し得るバックアップ電源が必要です。照明が必要不可欠なスタジアムでは特に重要となります。かつての照明装置には、停電からの復旧時、最大レベルに戻るまでに時間がかかるという問題が付き物でした。近代的な装置では解消されている問題です。今日では、主電源装置の問題発生から試合再開までの時間は最少レベルにとどめられるべきであり、非常用電源に依存することになる時間にも同じことがいえます。バックアップ電源はCCTVカメラと関連機器、非常灯、場内放送システムやスタジアム内における安全関連装置の稼働に必要とされるだけの電力を供給し得るものでなければなりません。
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