UEFAガイド:良質なスタジアム建設の手引き
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84:1夜間照明に関する戦略的判断一般的な要求事項スタジアムに適切な夜間照明を設置するための費用は相当な規模であり、低予算プロジェクトでは、多くの場合、導入が困難な状況にあります。しかし、最小規模の地域的なスタジアムを例外として、可能であれば、スタジアムには夜間照明が設置されているべきだとする考え方が一般的です。夜間照明が設置されない場合でも、将来的な導入の可能性を考慮して、必要となる要素を設計と構造に盛り込んでおくとよいでしょう。多くの試合が夕刻あるいは夜間に開催される傾向があることから、主要大会や競技会で使用されるスタジアムには夜間照明が必須です。これはテレビ中継の必要性が高まったことによる傾向であり、一般的に、ゴールデンタイム枠外の時間帯に開催される試合は放映権の販売がより困難だとされています。F欧州内の特定の地域の自然環境には、冬期をはじめ日照時間の短さという問題があるので、照明設備は欠かせません。夜間照明の構成夜間照明のスタイルと配置にはいくつかの選択肢があります。この点に関してはスタジアム照明の製造業者から詳細なアドバイスを受けることができるはずです。しかしながら、スタジアム内における照明の設置位置は限られます。まぶし過ぎる光が視界に入ってしまう「グレア」を避けるため、照明は一定の高さにあることが必要です。完全に屋根で覆われたスタジアムでは、張り出した屋根の下側にあるスペースが限られているので、支柱のある照明を設置する選択肢すらない場合がほとんどです。従って、完全に屋根で覆われたスタジアムでは屋根の高さでピッチに沿って設置されている屋根の先端に照明を連ねて取りつける必要があります。逆に、屋根のないスタジアムではタワー式の照明が選択される傾向にあります。屋根の先端部に設置する照明とタワー式の照明を併用することも可能です。照明が周辺の住民に光害をもたらす結果になってはいけません。照明はピッチ上に正しく焦点が向けられるべきであり、その高さや外観が地元コミュニティーの反対を招く原因となってはいけません。システムおよび電気系統の設置

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