73ブロードキャスト・コンパウンドテレビ中継車用に割り当てられるスペースで、各メディアのプロダクション設備や技術装置が置かれることになります。規模の小さなスタジアムや放送面での要求が限られているイベントにおける駐車スペースや道路の退避スペースに設ける簡易的なものから、規模の大きな会場や放送面の要求規模が大きな注目度の高いイベントにおける大量の車両と仮設電源装置(移動用発電装置)を収容するための(時にはピッチと同等の)広大なオープンエリアまで、さまざまな形態を取ります。記者会見室どのようなスタジアムにも、試合前と試合後に選手や監督による記者会見を行う場所として、設備の整った十分に機能的な記者会見室または記者会見用ホールが必要です。記者会見室またはホールは、本来の目的に加え、貴重な追加収入源となるサッカー以外のイベントにも使用できる仕様にすべきでしょう。可能性のある利用法として、企業によるプレゼンテーション、セミナー、研修、映画や試合中継の上映などが考えられます。会見ホールはできるだけクオリティーの高い音響設備と照明設備を備えているべきでしょう。国際試合に使用される可能性が高い大きめのスタジアムには、外国人ジャーナリストや海外放送局のニーズに応えるために通訳者用ブースが必要です。それらのブースは壁などで遮断されて防音措置が施されており、壇上/舞台が見渡せるようにします。ミックスゾーンミックスゾーンは報道関係者が試合を終えて更衣室を出た選手や監督と立ったままインタビューを行うことのできるエリアです。必ずチーム更衣室から駐車場またはチームバス乗車場への経路の途中に設置されます。報道陣と選手や監督との間は高さの低い柵で仕切られます。選手および監督の動線スペースは他のチーム関係者(キットマン〈用具係〉など)用のメイン出口にもなるので、あまり狭過ぎないようにする必要があります。ジャーナリストはさまざまな報道関係者エリア(記者席、記者室、記者会見室)からのアクセスを必要とするので、これは、人の流れという観点から、スタジアム内で最も複雑な動線ポイントの一つになります。記者室(メディア・センター)記者室は紙媒体の記者、フォトグラファー、他の報道関係者用に舞台裏に設けられる集中化された作業エリアであり、円滑かつ包括的な報道を行うために必要とされるあらゆる技術的な設備を備えている必要があります。UEFA EUROなど、特に各国報道関係者の数が多い大きなイベントが開催される場合には、おそらく、メインのスタジアム建物の外側に臨時の報道関係者エリアを追加で設ける必要が生じるでしょう。記者室は所定のメディア用駐車場からのアクセスが容易であるとともに、記者席や他の実況放送エリアとの行き来も容易である必要があります。VIPエリアと同様、記者室にも専用のラウンジエリア、ケータリング設備、トイレが必要です。より大切な要件として各種インターネット接続(Wi-Fi、ISDN回線など)や電話回線など、ジャーナリストやフォトグラファーが必要とする通信環境および機器の完備があります。同時にコピー機、プリンター、多数の電源コンセントなどの一般的なオフィス機器を備えている必要があります。カメラや他の機器を安全に保管できる収納エリアが用意されていれば理想的です。実況コントロール室実況コントロール室は、全ての編集機材と通信機器が置かれ、各コメンテーターのポジションをそれぞれの通信ネットワークに接続する通信上のハブとして位置付けられます。全ての実況放送がコントロール室を経由して通信ネットワークに送られることになりますので、実際の実況ポジションにできるだけ近い位置に設置される必要があります。主な利用者および機能
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