68VIP特別招待客、ビジネス・パートナー、企業クライアントを含むVIPに対するクオリティーの高いもてなしを提供し得ることは近代的スタジアムの重要な側面となっており、収入源としての重要性も高まり続けています。VIPに考えられる限り最も快適な試合観戦環境を提供するために、並々ならぬ力を注ぐクラブやサッカー協会もあるほどです。従って、VIPエリアとホスピタリティー設備は設計概要に欠かせない要素となっています。 VIP設備VIP設備は試合開催日の全体収益において対象人数に比して大きな割合を占める傾向にあります。スカイボックス席はビジネス・ミーティング用に貸し出すことができ、レストランやその他の高級ケータリング設備は企業イベントでも使用できることを考えれば、試合のない日にも追加収入をもたらし得る設備です。VIPゲストがスタジアムに到着した瞬間から帰途に就くまで、最上のサービスを提供することを目標とすべきでしょう。VIP観戦体験のあらゆる側面に最大限のクオリティーと心地よさを感じさせるものであるべきです。 周囲から分離されたVIP観戦エリアはメインスタンド中央部の最高の位置に設けられているべきであり、一般の観客やメディアからは隔離された専用の入場口が必要です。VIPホスピタリティー・エリアも一般エリアから完全に分離されていなければなりません。車で来場するVIPには専用駐車スペースの割り当てが必要です。徒歩で到着したVIPには専用の入場口と受付が必要になります。VIP用の駐車場と入場口にはVIP専用のラウンジおよび座席エリアへ直接アクセスできる専用の階段またはエレベーターが用意されて近代的な建物は障がい者が不自由なく利用できるべきです。原則として、スタジアム設計者には、障がい者が他の観客と同じように試合観戦を楽しめるよう、各階に適切な入場口、安全な避難エリア、専用のトイレと飲食売店を設計内容に含める配慮が必要です。障がい者には、体の不自由な人々、聴覚障がい者や耳の聞こえない人々、視覚障がい者や目の見えない人々、車椅子利用者、そして学習障がい者およびその他の周りからは分かりにくい障がいを抱える人々が含まれます。障がい者には専用の入場ゲートが用意されていなければなりません。全ての観客が、自分も不自由を感じず、周りの人の迷惑にもならずにスタジアムに入場して各自の座席へと向かうことができるべきです。包含的な設計基準を順守することにより、障がい者が公共エリアやコンコースで自由かつ安全に移動でき、しかも周囲との一体感が持てるような環境を提供することができるようになります。車椅子利用者が上層階や他の一般エリアにアクセスできるようにするためのスロープや特別仕様のエレベーターを設置する必要もあります。非常時に利用できる避難場所や「安全エリア」を設けておくことが望ましいでしょう。これらのエリアはエレベーター付近に設けて、救急隊が時間的余裕を持って障がい者を安全な場所に移動させることができるようにします。スタンド内の座席エリアにおける所定の車椅子利用者用スペースは一般の観客席と比べて遜色のない、あるいはより良い視界を提供できるだけの高さを備えている必要があります。各車椅子席には介助者用の座席も用意されていなくてはなりません。すぐ近くに用意されている状態が望ましいのですが、車椅子席の手前であってはなりません。より重要な点として、障がい者席は非常時に当人または他の観客に危険を及ぼさない位置に設けられている必要があります。障がい者用設備に関する指針の全体はUEFA−CAFE刊行『Access for All』に記されています。通読必須といえる資料であり、公共の建造物やイベント会場に関して定められている地域の規制と合わせて順守されるべき内容になっています。:5:4DDVIPおよびホスピタリティー関連の設備障がい者関連の設備主な利用者および機能
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