16A:7建設プロジェクト経済的に許される範囲と、いつどのようにプロジェクトを実行に移すべきかが明確になれば、具体的なスタジアムの特徴と建設方法を決定する作業に着手できます。一般的にはスタジアム概要書(または仕様書)、設計プログラム、建設予算、工事プログラムと呼ばれる四つの書類によって明確化されます。これら四つの書類をもって、スタジアム・デベロッパー、コンサルタント、契約業者にとっての実行指針が決まることになります。◦スタジアム概要書はスタジアムの機能のあらゆる面を詳細に定義するための資料。◦設計プログラムはスタジアム設計および必要となるライセンス取得に要する期間を定義するための資料。◦建設予算は実際の建設プロセスで発生する費用を数値化して確認するための資料。◦工事プログラムはスタジアムの建設工事に要する期間を確認するための資料。スタジアム概要書事業計画書と初期の費用計画書が明らかになったら、次はスタジアム概要書を作成します。これによって、スタジアム各部の表面の詳細な設計を含めたあらゆる必須要件、仕様、寸法が定義されます。スタジアムの基本設計資料に相当する概要書により、クライアントが設定している具体的な目的と財務的実現可能性が結び付くのです。これによってスタジアムの規模と収容人数、競技用設備、観客用設備、さまざまな商業エリアの種類や規模が決定されることになります。スタジアムへのアクセスや駐車場も対象となります。概要書はプロジェクト実行中にコンスタントに行われる再評価を柔軟に反映できるものでなければなりません。ただし、概要書の変更はどのようなものでも費用計画書と事業計画書で定義されている予算の範囲内に収まっていなければなりません。スタジアム概要書の内容◦スタジアム収容人数◦アクセスおよび入退場◦障がい者用のアクセス要件および設備◦メディア設備◦VIPおよびホスピタリティー用エリア◦ショップおよびその他の商業的設備◦補助設備(収納設備、運営およびメンテナンス設備、ケータリング設備、保管スペース、搬入出エリア、技術導入設置など)◦医療および救急設備◦警備および緊急対策◦マーケティングおよび広告◦企業利用目的のスタジアム貸し出し◦飲食売店◦ピッチおよびその他競技設備◦駐車場(VIP、選手、審判員および使節団用)◦チーム用設備(更衣室など)◦トイレ◦スタジアム外の一般向け駐車スペーススタジアム建設の戦略的判断
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