12指して、全体的または部分的な改築が行われるべきです。新たな用地を購入して新スタジアムを建設するだけの財源を持たないために改修が選択されるケースもあるでしょう。その場合には、将来的に改善の必要性が生じることを考慮した費用と設計を戦略的に判断する必要があります。それらは「基本計画書」と呼ばれる文書の中で明確化されるべきものです。既存スタジアムの立地条件によっては不動産価値という観点から、土地を売却して移転することも考えられます。スタジアム・デベロッパーに行政の支援と妥当な事業計画書があれば、町の郊外に新たな建設用地を見つけることも可能でしょう。そうなれば、既存スタジアムの土地はビジネス利用または宅地化を目的とした再開発が可能になります。そこで、地価の高い町の中心部から郊外へのスタジアム移転に踏み切るクラブが増えているというわけです。移転は既存スタジアムの用地の別利用や、新スタジアム建設による地域おこしを考えている地元の行政の主導で決定に至る場合もあります。工程の明確化一般的には4種類の書類を用意することでプロジェクトの財務面と戦略面の規模を包括的に確認することができます。事業計画書、財務的実行可能性調査書、費用計画書、実行計画書の4種類で、概要は以下のとおり。◦事業計画書は収益性の高いスタジアムを実現するための要素と見込まれるコストを確認するための資料。◦財務的実行可能性調査書は事業計画書上で設定されている目標を達成するために必要な資金調達の仕組みを確認するための資料。◦費用計画書はプロジェクトで発生する総費用の内訳と出費項目ごとの規模を確認するための資料。◦実行計画書は事業計画書と財務的実行可能性調査書の内容に基づき、スタジアムの設計、工事、運営管理の各段階に関する時間的な枠組みを設けるための資料。スタジアム建設の戦略的判断
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