UEFAガイド:良質なスタジアム建設の手引き
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113設計チーム建設チームデザインビルド方式プロジェクトコントロール設計チーム元/下請負業者クライアント代理人デザインビルド業者クライアントPMCM113クライアントがプロジェクト全体を通じて危機を招くことなく設計概要を変更できる点が、CM方式の大きな利点の一つです。費用建設業者はさまざまな入札内容パッケージを個別に管理することができます。理論上は、これは各パッケージでのコスト削減になるはずです。下請負業者との契約金額に仲介業者や元請負業者のコストが上乗せされることがないからです。しかしながら、クライアントとその建設工事責任者の交渉力にほぼ依存するというのが現実です。大手の建設業者は彼らの取り分を含めたとしても、市場における通常の取引高を背景にして有利な価格を取りつける交渉力を備えている場合が多いようです。マイナス要素技術的リソース建設工事責任者は設計の確認や現場の監督を行う上で内部の技術部門が有する専門知識に頼ることはできません。責任の一点集中単一の元請負業者の存在を排除していることから、現場および建設工事プロセスの管理はクライアントに委ねられます。各下請負業者にもおのおのの作業に関する責任はありますが、複数の業界にまたがる複雑な問題が発生した場合には、事実上の元請負人であるクライアントが最終責任を負うことになるかもしれません。また、クライアントには数多い個別の契約を整理して連携を図るために大規模な契約管理チームが必要です。これには相当な出費と労力を要するでしょう。費用費用計画書は存在しますが、現実的には固定価格が存在しない方式ですので、実際の費用は作業が終了するまで確認できないことになります。全工程において、予定の費用と実際に発生した費用を明確かつ正確に把握しておくために、建設工事段階における費用のモニタリングは特に厳しく行う必要があります。建設工事期間元請負業者が存在せず、クライアントが全面的に下請負業者を管轄することになりますので、期間が予定よりも伸びる危険性は高いといえます。従って、下請負業者による作業実施状況を定期的に監視することが必要です。デザインビルド方式デザインビルド方式は設計面および費用面での変更に関するリスクが最も低い選択肢だといえるでしょう。入札段階において契約内容が明確になってさえいれば、スタジアム建設費用は初めから固定されていることになりますし、建設工事に関する全体的なリスクは元請負業者が負う形になります。建設工事段階

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