111建設工事段階また、建設に使用される素材の質と特徴が明記された詳細な仕様書を作成して計画書の裏付けとします。従来方式においては最終的な入札要項に関する入念なすり合わせと確認が契約締結前に行われる必要があります。入札要項に記載されていない項目や要件が結果的に最終的な契約内容に盛り込まれた場合、往々にして割高な費用をクライアントが負担することになるからです。作成された入札要項は複数の元請負人候補に送付され、入札参加者はプロジェクト計画書、仕様書および数量明細書に基づく固定価格を提示することになります。クライアントはスタジアム設計に関する最大限のコントロール権限を握ることになりますが、請負業者から提示される最終コストに関するコントロールは限定されます。しかしながら、元請負業者は指定されたクオリティーを提供する契約上の義務を負うことになります。プラス要素費用クライアントと元請負業者との間には一つの契約しか存在しないことから、最終建設費用は合意される契約書上で定義に明示されます。従って、全契約内容の完全履行を確実にする上でクライアントに必要とされる連携と調整や管理チームの規模は、小規模に抑えることができます。設計チーム建設チーム契約契約従来の入札方式プロジェクトコントロール設計チーム建設監視元請負業者施工者クライアント代表者クライアント責任範囲現場作業に関するクライアントの責任範囲は限られます。範囲は現場の境界線、一般高速道路、隣接する土地や建物に関する問題に限られ、安全・衛生上の問題を含む建設現場での全作業に関する責任を負うのは元請負業者なのです。元請負業者はさまざまな下請負業者によって開発または建設されたプロジェクトに関する全ての構成要素に責任を負います。これは、クライアントおよび現場建築家にとって、何らかの争議や苦情が業務遂行面で発生した場合に特に重要になります。大手の建設業者は内部に技術部門を抱えていて、建設現場に関する種々の側面に関する確認と承認を行うのが一般的です。元請負業者がプロジェクトで定められている手法と水準を守ることに対する全責任を負う上にチェック機能も備えていれば、クライアントは作業が然るべき形で行われているという二重の保障を得られることになります。建設工事期間完成までの期間は契約書上で明示と確約がなされ、不履行があった場合には罰則を科すことが認められます。111
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