106ㅡㅡメンテナンスおよび清掃に手間のかかる素材の回避と、入手が容易で交換が簡単な実用的で適切な素材の使用。ㅡㅡ修理や交換が容易に行えるシンプルな建設細部と取り付け。ㅡㅡ通常の使用や天候による傷みや消耗の度合い、また、メンテナンスと清掃のしやすさという点において、併用し得る素材の組み合わせ。ㅡㅡ素材の適合性やメンテナンスおよび清掃関連特有の事項に関連する全ての製造者、サプライヤー、設置業者との直接協議。建造物設計の基本的側面の一つに、メンテナンスおよび清掃作業を容易にするアクセスの提供があります。建物のあらゆるエリアと構成要素を対象とすることが必要です。一般エリアに関しては、建築家は大きな業務用の清掃機器やメンテナンス機器の使用を考慮して広いオープンスペースの設計を考えるべきでしょう。屋根、ファサード、一般照明といった部分やその他の離れた位置にある設置物に関しては、清掃およびメンテナンス作業に必要となる特別な用具や必需品(移動クレーンや足場、通路、階段など)を明確にしておく必要があります。以上全ての対策や必要事項は設計段階を通じてしっかりと文書化すべきであり、最終的には建物のメンテナンスおよび清掃戦略に取り入れる必要があります。この戦略には建物を完全な状態に保つことのほか、スタジアム・デベロッパーに初期建設段階とそれに続くスタジアムの寿命期間における費用概要を明示する目的もあります。メンテナンスや清掃に関して作成すべき、同じく重要な文書は安全・衛生計画書です。特に人員の安全なアクセスに重点を置いた、メンテナンス、清掃に関する必要対策や予防手段が詳細に記述されている包括的なマニュアルに相当する文書です。安全・衛生計画書には、作業員、スタッフおよび公衆に考えられるリスクの評価と共に改善策の提案も記しておく必要があります。この計画書は、建設と建物に求められる関連許可証を取得するために必要となる法的なプロジェクトの文書一式に含められるべきものです。建物のメンテナンスや清掃に関する必要事項、そして特に安全衛生の側面に関する要項は、設計段階を通じて公的な安全・衛生関連の当局(消防局を含む)のほか、メンテナンスと検査の目的でアクセスが必要となる公益企業(電気、水道など)も交えてしっかりと協議する必要があります。設計段階の終了時、入札書類中に建設の元請負業者に対して、建物の全構成要素に関する竣工図(配置図、設備図および特殊設備)、加えてそれら(上記の全ての構成部分)のメンテナンスのマニュアルと指示が含まれていることが不可欠です。スタジアム・デベロッパーは、多くの場合、元請負業者に対して竣工後のメンテナンス契約についての見積もり書の提出も求めます。しかし、これらの契約は、建設工事の終了後に個別の下請負業者や設置業者との間で別途締結しても構いません。スタジアムの基本メンテナンス
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