FOOTBALL-審判員のレベルアップという点では待遇改善も必要だと思います。扇谷 「シーズン移行に向けて、レフェリーサイドとしてはJ1主審のプロ化を目指すということも一緒になってやっています。非常に大きいのは、フットボール委員会などでJリーグの方々とそういった点を率直に話せる関係になったことです。審判だけでなくいろいろなことを話せるし、知ることができて、そこで審判のことも話しています。われわれはそういった環境に対して、どう結果で応えるかを求められていると思います。待遇については海外との比較もしながら、Jリーグと議論を進めていますが、僕らは求めるだけでは駄目です。もっとレベルの高い競争をつくっていき、もっと若いレフェリーを育てていかないといけない。より良い作品を作っていく役目を担っていく必要があると思います」足立 「僕らとしても歩み寄っていろいろな話をすることで、いろいろなことを知ることができる。例えば飲水タイムの話で『主審の方はなかなか水を取れませんね』という話になったのですが、そこからフットボール委員会でも話題になって、選手が審判に水を手渡す光景を目にするようになりました。そういったところで少しずつ景色が変わってきたのは非常に大きいと感じています。扇谷さんにフットボール委員会に入っていただいて、さまざまな話し合いをしながら理解し合う意識が出てきたので、これを機にもっともっと前に進んでいきたいと思っています」39文 竹内達也公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)フットボールダイレクター足立 修/あだち おさむサンフレッチェ広島で22年間強化やスカウトを担当した後、2024年にJリーグ入社。フットボールダイレクターとして、フットボールの魅力向上に向けたさまざまな取り組みを推進している。公益財団法人 日本サッカー協会(JFA)審判委員長扇谷 健司/おおぎや けんじ1999年から2017年までJリーグや国際試合で審判員として活動した後、2022年にJFA審判委員長に就任。日本の審判員の強化に取り組んでいる。
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