SISYLANA● J1 アウトオブプレータイムの内訳のシーズン推移(単位:分) ※1試合平均● J1 VAR所要時間(単位:秒)※1試合平均● J1 飲水タイム件数 ※1試合平均● J1 VAR件数 ※1試合平均301.41.21.00.80.60.40.220202021202220232024 試合時間が伸びている一方で、アクチュアルプレーイングタイムが短くなっている要因を探るため、ここではJ1のアウトオブプレータイムを深堀りする。J1における1試合あたりのアウトオブプレータイムは、2020シーズンから2024シーズンで約9分増加している。そのうち、セットプレーにおけるリスタート時間が8割以上を占めており、セットプレーだけで7.3分増えている。 さらに各セットプレーの内訳を見ると、フリーキックが2020シーズンと比較してプラス4.4分と最も増えている。2番目に増えているコーナーキックがプラス1.1分なので、フリーキックにかける時間が大幅に伸びていることがわかる。その他については、ゴールが決まってからキックオフされるまでの時間やドロップボールで再開される事象などが含まれており、こちらも約1.6分伸びている。0.380.270.370.400.450.5220212022 セットプレーのリスタート時間にVARや飲水タイムの時間も含まれているため、VARの件数と所要時間についても見ると、どちらも減少傾向にあることがわかる。特に、1試合平均のVAR所要時間では、2023シーズンが78.4秒と最も長かったが、2024シーズンは60.1秒まで短くなっている。飲水タイムの1試合平均件数も、シーズン通して実施された2021シーズンは1.98回だったが、2022シーズンでは大きく減っており、2024シーズンは微増の0.38回となった。 以上のことから、VARや飲水タイムがアクチュアルプレーイングタイムの減少に与えている影響は少ないと考えられる。リスタート時間の増加が特に大きいフリーキックについては、1試合平均の回数が25.6回(2020シーズン)から27.1回(2024シーズン)へと増えていることに加え、1回あたりにかける時間も31.0秒(2020シーズン)から38.9秒(2024シーズン)へと増えている影響が大きいと考えられる。1.301.0939.7 0.3 43.0 0.5 44.8 0.5 46.9 0.8 48.7 0.8 0.230.440.350.540.45202320241.220.0030.920.11PK0807060504030201013.2 5.6 14.4 5.6 16.0 5.8 16.5 6.2 17.6 6.7 15.019.825.817.720.137.526.320.5202120222023FKCK78.40.163.751.811.360.16.59.5 0.1 10.5 0.3 10.3 0.1 10.6 0.2 10.0 0.5 22.81.9830.8202420212.01.51.00.50.07.7 3.4 8.1 3.7 7.6 4.4 7.8 4.8 8.0 5.0 0.530.340.38202220232024GKシーズンアウトオブプレータイム※セットプレーのリスタート時間は、アウトオブプレーになってから再開するまでの時間。これらのリスタート時間にはVARや交代、負傷者の治療、飲水タイムも含まれる。■得点かどうか ■PKかどうか■退場かどうか ■警告・退場の人間違い※VARの件数は、レビュー(オンフィールドレビューおよびVARオンリーレビュー)の有無にかかわらず、主審が耳に手を当てるシグナルが中継映像に映ったときをカウントする。※VARの所要時間は、「主審が耳に手を当てるシグナルが中継映像に映ったとき、もしくはその前にVARルームが映ったときか、VARのリプレイCGが流れたとき」を開始のタイミングとし、「最終的な判定を下したとき」を終了とする。セットプレーのリスタート時間■得点かどうか ■PKかどうか■退場かどうか ■警告・退場の人間違いスローイン(ロングスロー以外)ロングスローその他アクチュアルプレーイングタイムACTUAL PLAYING TIME
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