J STATS REPORT 2024
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OVERVIEW19 13シーズンぶりに20チーム制で行われた2024明治安田J2リーグは、清水エスパルスがクラブ初となるJ2優勝を果たして幕を閉じた。ホームのIAIスタジアム日本平での成績は15勝2分1敗、勝率83.3%、40得点、10失点と圧倒的な強さを誇った。加えて、最終順位が11~20位のチームとの勝率が85.0%と、昨シーズンの54.5%から大きく改善。ボトムハーフからの取りこぼしが減ったことも優勝を勝ち取れた一つの要因だろう。 もう一つの自動昇格枠は横浜FCがつかみ、1年でのJ1復帰を果たした。守備からチームをつくり上げ、失点数27と被シュート数273はリーグ最少。またJ2歴代4位となる20試合連続負けなしを記録するなど、着実に勝点を積み重ねた。全試合に先発出場した福森 晃斗は、14アシストでリーグ最多。そのうち11アシストがセットプレーからと、プレースキッカーとして何度もゴールを演出した。 J1昇格プレーオフは準決勝でどちらも下剋上が起き、2012シーズン以来となる5位と6位の決勝となった。その運命の一戦を勝ち抜いたのはファジアーノ岡山。リーグ最多のクリーンシート20試合を誇る堅固なディフェンスを持ち味に、プレーオフでも2試合ともに無失点勝利を収め、クラブ史上初となるJ1の舞台へ歩みを進めた。 V・ファーレン長崎は第3節から24試合連続無敗というJ2歴代2位の記録を打ち立てた。ミッドフィルダーながらリーグ2位の18得点を挙げたマテウス ジェズスを筆頭に、外国籍選手4人が二桁ゴールを達成し、チームはリーグ最多となる74得点を記録したが、J1昇格プレーオフ準決勝でベガルタ仙台に敗れ、惜しくも昇格を逃した。 モンテディオ山形は前半戦で9敗を喫し、一時は16位まで沈んでいたが、シーズン途中に加入した土居 聖真やディサロ 燦シルヴァーノなどの活躍もあり、最後の9試合でクラブ新記録の9連勝を達成して4位でフィニッシュ。3シーズン連続となるプレーオフ出場圏内に滑り込んだ。 6位のベガルタ仙台は、第35節で20試合連続負けなしだった横浜FCに3-0で勝利を収めるなど、最終順位が6位以内のチームとの対戦で5勝を挙げた。これはリーグトップの勝利数となっている。昨シーズンの16位からの躍進は、今シーズンのJ2を戦ったチームの中で最大の上げ幅となった。 J2得点王に輝いたのはジェフユナイテッド千葉の小森 飛絢。23得点で最優秀選手賞とのダブル受賞となった。利き足の右足で12得点、左足でも9得点を記録するなど、器用さが光った。18得点で続いたのは先述のマテウス ジェズスと、いわきFCの谷村 海那。谷村 海那は15得点がワンタッチで奪った得点であり、クロスとセットプレーからネットを揺らすシーンが数多く見られた。J2リーグ総括

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