8312● 前方ロングパス数とパス先の空中戦割合 ※●のサイズは空中戦後のボール保持率の高さを表す3位2位3位C大阪G大阪パス先空中戦割合● 得点パターンの昨シーズン比較■CK/FK ■ショートカウンター ■ロングカウンター柏012345● セットプレーからのクロス成功率 ※クロス50本以上の選手が対象10OVERVIEW7060504030201020%15%10%5%0%9001000171091410202311001200202445.3%4344.3%6643.3%3937.2%2937.1%621523 ヴィッセル神戸は昨シーズンに続いてロングパスを多用するチームで、前方へのロングパス数はリーグ3位となっている。その受け手としてターゲットになったのが得点源でもある武藤 嘉紀と大迫 勇也で、前者はリーグ2位、後者は同4位の前方ロングパス受け数を記録した。前方ロングパスが多いチームの中で、パス先で空中戦となる割合が高く、競らせないボールやスペースへのボールが多いサンフレッチェ広島や浦和レッズとはロングパスの使い方が違うことが読み取れる。さらに、空中戦後のボール回収が重要となるが、そのボール保持率でもリーグ3位の56.1%、保持数は142回で同1位を誇る。空中戦の勝敗にかかわらずセカンドボールを多く拾えており、意図的なロングボールと適切な選手配置で攻撃を組み立てていたことがわかる。 得点パターンの内訳を昨シーズンと比較すると、2023シーズン1位だったカウンターアタック(ショートカウンター+ロングカウンター)での得点数が23点から15点へと減少している。代わりに増えたパターンがコーナーキックとフリーキックからの得点で、倍以上に増加した。セットプレーからのクロス成功率では、初瀬 亮がリーグ2位、扇原 貴宏が同3位にランクインしており、流れの中から得点が取れなくても、セットプレーで効率よく得点を奪っていた。特に、キャリアハイの3得点をマークした山川 哲史は、いずれもコーナーキックからの得点であった。 J1リーグ連覇を果たしたヴィッセル神戸だが、数字を振り返ると2024シーズンは苦戦を強いられたシーズンとなった。今シーズンから20チーム制となり、試合数は4試合増えているが、勝点(2023:勝点71、2024:勝点72)と得点数(2023:得点60、2024:得点61)は昨シーズンとほぼ同数、失点数(2023:失点29、2024:失点36)はやや増加している。順位でも、大半の期間を首位で過ごした昨シーズンと比べ、首位に立っていた回数は各節の終了時点で6回しかない。しかし、優勝を争ったサンフレッチェ広島とFC町田ゼルビアが残り10試合で4敗を喫した一方、ヴィッセル神戸は1敗のみ。初めて体験する「王者包囲網」に苦しみながらも、最後の最後で地力を見せつけて栄冠を勝ち取った。順位FC東京新潟横浜FM■ポゼッション ■他選手チーム名古 新太郎鹿島初瀬 亮神戸扇原 貴宏神戸鈴木 準弥町田ルーカス フェルナンデスC大阪磐田名古屋京都東京V湘南川崎F前方ロングパス数:パス先空中戦率 :空中戦後のボール保持率 : 前方ロングパス数成功率クロス成功1361本18.6%56.1%130014001500953624001493523119035290678241434167352787神戸福岡町田札幌鹿島広島浦和鳥栖クロス出場出場時間(分)J1優勝チーム : ヴィッセル神戸
元のページ ../index.html#10