J STATS REPORT 2023
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3.710.95% 自チームのボール保持時における裏抜け数について、各リーグの上位4チーム平均を比較すると、J1リーグは裏抜け数とその裏抜けがゴールにつながった割合のどちらも最も少ない。また、J1リーグとプレミアリーグの裏抜け数ではほとんど差はないが、ゴールにつながった割合ではプレミアリーグが約1.8倍高くなっている。 2023年7月に行われたJリーグワールドチャレンジのマンチェスター・シティFC vs横浜F・マリノスにおいて、1試合における裏抜け数が2倍近い差(マンチェスター・シティFC:82回、横浜F・マリノス:44回)になっていることは、『J.LEAGUE TECHNICAL REPORT 2023 SUMMER(11ページ参照)』でも触れている通りだが、ボール保持時30分間にそろえて比較しても、欧州5大リーグの上位チームに対して回数と質ともに差があるという結果となった。日本 イングランドプレミアリーグ3.791.67%4.001.33%35.835.534.434.333.432.94.491.26%55●各リーグの被プレス数と、被プレス時のボールロスト率の比較(上位4チーム平均)19.8%24.9%22.7%19.3%20.2%19.3%●各リーグの裏抜け数比較(上位4チーム平均)※被プレス数:自チームのボール保持30分間に換算した1選手あたりの数値※ボールロスト:パス失敗、デュエルに負けてボールを奪われる、ボールコントロールに失敗して奪われる、 タッチライン/ゴールラインを割って相手ボールになることを指す※裏抜け数:自チームのボール保持30分間に換算した1選手あたりの数値※裏抜けからのゴール率:裏抜けした選手にパスが出た瞬間から10秒以内にゴールが決まった割合イングランドプレミアリーグ日本 J1リーグドイツブンデスリーガスペインラ・リーガイタリアセリエAフランスリーグ・アンJ1リーグ裏抜け数裏抜けからのゴール率スペインラ・リーガドイツイタリアセリエAブンデスリーガ 被プレス数について各リーグの上位4チーム平均を比較すると、J1リーグはプレミアリーグに次いで被プレス数が多く、守備側のチームによるボールホルダーへのプレスの意識が高いことがデータに表れている。 一方、プレスを受けた状況下でのボールロスト率を見ると、J1リーグは24.9%と最も高く、プレス耐性が欧州5大リーグの上位チームに比べて低いといえる。このプレス耐性による差が、前述したJリーグにおける上位チームのボール保持時間の短さや、リーグ全体でのアクチュアルプレーイングタイムの短さの要因の一つとして考えられる。4.593.771.25%1.26%フランスリーグ・アン

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