J STATS REPORT 2023
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OVERVIEW15 2023明治安田生命J2リーグは、6年ぶりにJ1への昇格枠が3つ確保された中で開催された。優勝を果たしたFC町田ゼルビアは、第39節でクラブ史上初となるJ1昇格を確定させると、第40節で優勝を決めた。2位との勝点差は12となり、1位と2位の勝点差が10以上離れたシーズンは、湘南ベルマーレが優勝した2014シーズン以来となった。 自動昇格となる2位争いは最終節までもつれ込んだ結果、ジュビロ磐田が逆転で自動昇格を勝ち取った。横内 昭展監督の下で勝負強いチームがつくられ、一度も連敗を喫しないままシーズンを締めくくり、1年でのJ1復帰を確定させた。全42試合中38試合で得点を奪い、その割合の90.5%はJ2歴代1位タイとなるなど得点力が安定していた。その原動力の一人である後藤 啓介は、高校生ながら33試合に出場し、途中出場からの得点数でリーグ1位タイとなる6ゴールを挙げるなど、7ゴール、1アシストを記録する活躍を見せた。 2017シーズン以来の開催となったJ1昇格プレーオフでは、激戦の末に東京ヴェルディが勝ち抜き、16年ぶりとなるJ1復帰を果たした。堅固な守備を構築し、失点数31はリーグ最少記録。1試合平均失点数0.74はJ2歴代4位タイ、無失点試合率は55.0%でJ2歴代2位タイという数値を残した。 J1昇格プレーオフに出場したリーグ戦4位の清水エスパルスと同5位のモンテディオ山形の2チームは、いずれも監督が交代した第8節から調子を上げて上位フィニッシュを果たした。第7節終了時点で清水エスパルスは19位、モンテディオ山形は18位だったが、第8節以降に限定した監督別の勝率では、清水エスパルスの秋葉 忠宏監督が57.1%でリーグ1位タイ、モンテディオ山形の渡邉 晋監督も54.3%でリーグ3位という好成績になっている。また、リーグ戦6位のジェフユナイテッド千葉は第21節終了時点では17位だったが、第31節から第37節にかけてクラブ記録タイの7連勝を記録するなど後半戦で巻き返し、J1昇格プレーオフ圏内まで順位を上げた。 J2得点王に輝いたのは、V・ファーレン長崎のフアンマ デルガド。2022シーズンにJ2得点王となった横浜FCの小川 航基と同じ26得点を挙げた。今シーズンのフアンマ デルガドは、2017シーズンのJリーグデビュー以降で最多となる36試合に先発出場し、シュート数95を記録。高さと強さを生かしたプレーが特に光り、ヘディングでの得点数7、ヘディングでのシュート数40はいずれもリーグ1位となっている。J2リーグ総括

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