J STATS REPORT 2023
11/80

5柏005ポゼッションからの得点● 神戸 2022シーズン(吉田監督体制)と2023シーズンのキースタッツ比較1試合平均● 今シーズンのチーム別の得点パターン比較 (カウンターからの得点とポゼッションからの得点)G大阪11 1試合平均得点数と失点数を見ると、得点数は1.25から1.76、失点数は0.94から0.85となっており、堅い守備を維持しつつ得点力を大幅に上げていることがわかる。攻撃の傾向では、1試合平均パス数が昨シーズンから約100本減っており、ロングパスの比率は16.5%で1位、前方ロングパス比率も9.7%で2位となるなど、ロングボールを中心とした攻撃が増えている。ロングボールの増加に伴い相手陣内での空中戦も増えている中で、同陣内での空中戦負け後のボール保持率が昨シーズンの61.7%(リーグ14位)から69.2%(リーグ2位)まで上がっている。空中戦に負けた後のボールを回収できていることで、単発の攻撃だけでなく分厚い攻撃も可能になった。また、失点のリスクが高い自陣でのボールロスト数も12.2回でリーグ最少となっている。 得点をポゼッションとカウンターアタックの視点で分類してグラフにプロットすると、今シーズンのヴィッセル神戸は両方の得点が多い右上に位置している。昨シーズン(2022シーズンのヴィッセル神戸のデータは、吉田 孝行監督体制になってからの16試合の数値を34試合に換算)もある程度多かったカウンターアタックからの得点数が2倍以上になったことに加え、ポゼッションからの得点数も約5倍に増加している。昨シーズンのカウンターアタックからの得点は全てショートカウンターだったが、今シーズンはロングカウンターからの得点数がリーグ1位の9と大幅に増加した。セットプレーからの得点数もリーグ1位の18で、ボール奪取位置や攻撃スピードにかかわらず得点を奪えるチームに進化していることが読み取れる。 また、ヴィッセル神戸と近い位置にプロットされている得点数1位の横浜F・マリノスや得点数3位の北海道コンサドーレ札幌と比較すると、ヴィッセル神戸は失点数が29と少なく、横浜F・マリノスの40失点、北海道コンサドーレ札幌の61失点に大きな差をつけている。このように攻守のバランスをハイレベルで両立できたことが、先制して勝ち切るパターンの確立や、先制されても負けにくく連敗を喫しないチームとなった要因といえる。※神戸(2022シーズン)のデータは、吉田監督体制になってからの16試合の数値を34試合に換算※カウンター:ショートカウンター+ロングカウンター※ショートカウンター:ATまたはMTでのボール奪取から15秒未満での得点※ロングカウンター:DTでのボール奪取から20秒未満での得点※ポゼッション:攻撃開始から30秒以上経過した後の得点1.25(9位)1.76(2位)504(6位)0.94(1位)0.85(3位)12.4%(8位)15101試合平均得点数1試合平均失点数新潟横浜FC京都1試合平均パス数相手陣での空中戦負け後のロングパス比率自陣でのボールロスト数川崎F鳥栖浦和鹿島C大阪FC東京福岡湘南神戸(2022シーズン)399(12位)61.7%(14位)16.5%(1位)14.0(5位)1015カウンターからの得点ボール保持率横浜FM神戸札幌名古屋広島69.2%(2位)12.2(1位)2025

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る