J.LEAGUE TECHNICAL REPORT 2023 SUMMER
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図1■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■インステップキックとの違いを考える。ンサイドキックはパスや近距離でのシュートに使われることがほとんどで、ペナルティエリア外からのシュートで用いられるシーンはそう多くない。そんな中でもマンチェスター・シティ所属のロドリは、インサイドキックでの中距離からのコントロールショットを再現性高く決めている数少ない選手である。ここでは、ロドリのようにミドルシュートとして使えるほどの球速をインサイドキックで実現するために必要な要素を、横浜F・マリノス戦で決めたゴールを例に力学的に考察する。インサイドキックとインステップキックの科学的な違いは?まず、球速を最大化する目的で利用される球速を高めるためにはインパクト瞬間の蹴り足の速度、特に蹴り出し方向への速度を高めることが重要であるが、どちらのキックにおいても蹴り足の加速に最も大きく貢献する関節運動は膝関節伸展である。ただし、2つのキックではインパクト位置が異なるため、インパクトの瞬間に膝関節伸展により生み出される蹴り足の速度の方向は異なる。具体的に言うと、インステップキックでは足の甲でインパクトするため膝蓋骨、いわゆる膝のお皿が蹴り出し方向正面を向いた状態でインパクトするが、インサイドキックでは足部内側でインパクトするため膝蓋骨の向きは蹴り出し方向に対して外側を向いた状態でインパクトすることになる。膝関節伸展による蹴り足の運動方向は膝蓋骨が向く方向に一致するので、膝関節を伸展させるとインステップキックでは蹴り出し方向へ蹴り足が加速されるのに対して、インサイドキックは蹴り出し方向からずれた方向へ加速されることになる。これがインサイドキックで球速を出しづらい最大の理由である。ロドリのインサイドキックの特徴は股関節外旋による蹴り足の加速よって、インサイドキックの球速を高めるために重要なのは、他の関節運動を組み合わせることにより蹴り足の運動方向を蹴り出し方向へ向けることだ。その役割を担うのが股関節外旋である。股関節外旋とは厳密に定義すると大腿骨の長軸周りの回転で、イメージとしては膝の位置を動かさずに膝から下を左右に動かすような動きである。これによって生じる蹴り足の運動を表す模式図が以下である。とすると、実際にロドリのゴールシーンでは、膝蓋骨の向きが蹴り出し方向正面に向いている状態から急激に外側に向くように変化しており、大きな股関節外旋角速度を持っていることがわかる。このインパクト瞬間の股関節外旋角速度の大きさこそがロドリの最大の特徴である。ポイントはインステップと同様の動作から股関節を外旋させるでは、股関節外旋による足部速度の大きさを大きくする方法を考えよう。式中のは不変なので、すでに述べた通り蹴り足の加速には膝関節伸展が最も大きく貢献するため、膝を伸展させる動きを強く出した上でもなおインパクトの瞬間に膝関節がある程度屈曲している必要があることになる。よって、1つ目のポイントは膝関節の最大屈曲角度を大きくすることである。膝関節の屈曲角度を大きくする際の注意図1のように膝関節が角度だけ屈曲している場合、股関節外旋角速度、下腿の長さの足部速度が生じる。この時の運動方向は膝蓋骨と直行するため足部速度を蹴り出し方向に向けることができる。について考える。まずについてであるが、インパクトの瞬間に、つまり膝が伸び切っていると股関節外旋による蹴り足の加速は生じない。よって、膝関節を屈曲した状態でインパクトする必要があり、ロドリのゴールシーンでもインパクト時の膝関節は屈曲している(3参照)。「世界界界界とのと差差差差」をテをテをテをテーマーマーママにした時時によく話話話話題に題に題に題上が上が上が上がるのるのるのるのが、、キッキッキクのクの強さ強さ強強だ。キッキックククク技術に術ににに関し関ししして、ててトップププププレーレヤーは具はは具は体的体的体的に何に何何に何が優が優が優が優れているのかのか?スポスポポーツーバイイイイオメオメメメカニカニニニクスクの観観点から力学学的学的的にキにキッックを研究・・究・指導指するキッックコクコクコクコーチーチーチーチ、田所所所剛剛之氏にに横浜横浜横浜横浜FFFF・マ・マリノス戦で決で決で決で決めためたロドロドロドロドリリ(マンチェスター・シティ)ののミミドドルシュートトをトを例に例ににに、、トップレレベベルのルののルのキッックのククメカニズムを分析析してしてもららららったった。。文 田所剛之なぜぜぜぜロロロロドドドドリリリリははイインンサイイイイドキキキキッッッッククククでででで、、、、ミミミドルシュュュュートトトトをを決決決決めめらららられるのかかか??イ

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