■■■■■■■■■■■■■■■■■■て180度持つ意味合いが異なってくる。バイエルンの非保持でのプレスや保持でのオフ・ザ・ボールの動きに共通していたのは、短い期間での出力を断続的に浴びせ続ける、とでもいうようなイメージの動きだった。特に、トップスピードへの短い時間での移行や、急減速によるなめらかな方向転換といった観点で考えると、川崎Fの選手を大きく上回っていたと言えるだろう。実際にバイエルンが効率良くボールを回収できていたことからも、サッカーにおける真の意味での「強度」とは個人がどれくらい長く激しくプレッシャーやオフ・ザ・ボールの動きを遂行できたか、ではなく、短い時間でのフィジカル的出力をどれだけ連動させられたか、で生み出せると言える。加速回数全体や総走行距離ではそれほど大きな差が見られなかったことからも、少なくとも今回のデータから検証できる領域においては、日本と世界の間に大きなフィジカル的素養の違いがあるわけでは文 高口英成、松尾勇吾、大西諒(東京大学ア式蹴球部)データ監修 データスタジアム違いは、短い時間での出力の連続性トップスピードへの移行、方向転換フィジカル的な考察は、ゲームの文脈、つまり戦術的な意図によっ例えばプレシーズンマッチという事情を考慮しても、プレス時の加速や走行距離を見れば川崎フロンターレはFCバイエルン・ミュンヘンに引けを取っていないどころか、部分的には優っていたと言える。しかしフィジカル的なアウトプットに対する効率という観点、あるいは相手に与えた負荷や真の意味での「強度」を考えると逆にバイエルンの方が優っていた。[総 論]■■■■■■■■■■■■■■■■KAWASAKI FRONTALE vs FC BAYERN MUNICH真の意味での「強度」とは?課題は「運用」と「連続性」の向上
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