2019
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22歳21歳18歳17歳16歳15歳12歳U-12U-15U-18エリートリーグU-21日本代表J1デビューエリートスタンダードお二人が来日した理由、それぞれ担当している役割を教えてください。テリー:3年ほど前に、Jリーグから選手育成改革について相談を受けました。その際、選手育成にかける強い情熱を感じ、私もそのプランに参画することを決めました。それが今のProject DNAにつながっています。アダム:このプロジェクトは非常に野望に満ちたものであり、私にとって非常に大きな財産になると感じ、考えるまでもなく参画することを決めました。テリー:Project DNAには、6つのサブプロジェクトが存在します。それぞれに役割、関わり方が異なりますが、私は主にJHoC(ジェイホック:Jリーグヘッドオブコーチング養成コース)という、アカデミー内でコーチを育成する立場の人材の育成を目的としたサブプロジェクトを担当しています。アダム:テリーはテクニカルな面で非常に優れており、イングランドのプレミアリーグの中でもリーダー的な存在でした。一方で私は、戦略を構築してそれを実際に具現化していくのを得意としています。私たち二人は補完関係にあり、お互いの長所を引き出せるような形で、Jリーグのビジョン2030の達成のための戦略を進めています。日本の選手育成の環境や選手のポテンシャルについて、どのような感想をお持ちですか。テリー:実際の育成環境を自分の目で確かめるため、クラブ訪問を積極的に行っています。試合、練習あるいは施設の視察だけでなく、マネジメント層からアカデミースタッフに至るまでさまざまな関係者と会話をすることで、クラブ全体を理解するように努めています。アダム:日本はイングランドと異なり距離的に広大な国で移動が非常に大変ですが、Project DNAのことをしっかり理解してもらうためには、実際にクラブに足を運んで会話することがとても重要です。あと、日本は食文化が豊かですから、その土地ならではの食べ物も、楽しみながらトライしています。テリー:日本人選手のポテンシャルは非常に高いという印象を受けています。実際にフランスのトゥーロン国際大会に行き、FIFA U-17ワールドカップの映像を見ても、同年代の中で対等以上に戦えていると感じました。アダム:ただし、選手個々のレベルで見ると、グッドな選手はたくさん存在しますが、よりレベルの高いグレートと呼べるような選手をもっと増やす必要があると思います。そのためには、チーム内の1~2人の特定なレベルの選手にフォーカ今夏、20人以上の選手が海外に渡った。世界の移籍水準の若年齢化が進む中、Jリーグはイングランドから2人のキーパーソンを招へいし、アカデミー改革プロジェクトである「Project DNA」を2019シーズンから本格的に推し進めている。彼らの略歴には、選手を育成した結果、クラブへもたらしたベネフィット(利益)が記載されている。「日本では珍しいことなのか?」と驚く両氏から、現在着手している育成改革のポイントを尋ねた。黄金の一貫性でクラブの価値を上げる日本型人材育成とは特集:Project DNAerry WestleyInterview12

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