Jリーグシンガポール視察 2019 報告書
21/32

Ⅳ.タンピネス・ローバーズFC Jリーグシンガポール視察2019報告書 (2019年6月14~17日) 21 クラブのエンブレムとユニフォーム 隣町のクラブであるゲイラン・インターナショナルFCとの試合は、イースタンダービーと呼ばれている。 (2)主な獲得タイトル 【国内】 • シンガポールプレミアリーグ(Sリーグ):優勝5回(2004、2005、2011、2012、2013) • シンガポール・カップ:優勝3回(2002、2004、2006) • シンガポール・チャリティーシールド※:優勝3回(2011、2012、2013) ※シーズン開幕時に前シーズンのリーグ戦とカップ戦の王者が対戦する試合 • 旧シンガポール国内リーグでは、プレミアディビジョン優勝3回 【国際大会】 • ASEANクラブ選手権:優勝1回(2005) (3)経営状況 営業収益は約90万シンガポールドル(約7100万円)であり、内訳は、スポンサー収入20万シンガポールドル(約1600万円)、シンガポールサッカー協会からの補助金が60万シンガポールドル(約4700万円)、ジャックポッド収入が10万シンガポールドル(約800万円)である。ジャックポッドについては、2016年に制度変更があり、クラブが受け取れる割合が減少してしまったとのことである。 スポンサー収入のほとんどは、ユニフォームの胸スポンサーである現代自動車からのものである。試合のチケットは、大人が6シンガポールドル(473円)、子どもが2シンガポールドル(158円)に設定しているが、平均入場者数2800人に対して有料入場者数は300~400人であるため、入場料収入はほとんどない状態である。地域コミュニティーにチケットの無料配布を行っているが、入場者数の増加には結びついておらず、今後の課題である。リーグ全体の平均入場者数は1000人以下(正式な数字は非公表)であり、タンピネス・ローバーズFCは、アルビレックス新潟シンガポールFCと並んで集客力のあるクラブである。 (4)組織体制 フロントスタッフは11人で、現場のコーチなどを兼任している人がほとんどである。主なフロント業務はGMのLeonard Koh氏が対応している。 ホームゲームの際にはボランティアスタッフ20人を含めた40人程度で運営を行っている。セキュリティースタッフ、医師については契約を締結して報酬を支払っているが、ボールボーイ、担架担当などはユースの選手に頼んでいる。 ヒアリングに対応してくれたKoh GM(右)

元のページ  ../index.html#21

このブックを見る