2018
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個の育成は、単に個人技術を高めるだけではなく、「クラブがどのような選手を育てたいか?」という問いが先に立ち、その答えに基づいた個別の選手育成計画が立案されなければならない。そのプロセスを含めたフットボールフィロソフィーの作成に各クラブが取り組み始めている。アカデミーダイレクター(AD)がクラブ経営を話す場やフットボール全般を話し合う場にも参加していることが望ましい。アカデミーマネジメントチームは特にヘッドオブコーチングの役割を明確にした体制構築が重要である。▶ フットボールフィロソフィーに基づく個の育成▶ 理想的なアカデミーのガバナンス体系導入4年目のことしは、オーディット(監査)によりJリーグ共通の育成課題として明らかになった項目に対する欧州育成型クラブのベストプラクティスを学ぶ「マスタークラス」や「コンサルティング」といったプログラムを実施した。個の育成の前に明確にすべきクラブ戦略に基づくアカデミー戦略の策定やフットボールフィロソフィーの作成方法などを全クラブが具体的に学んだ。▶ アカデミー監査システムによる現状把握と改善の取り組み2015-2016年現状把握話題の明確化■ J1, J2 40クラブ+JFAアカデミー福島のオーディット実施■ ファイナルレポート■ グローバルレポート■ アカデミーダイレクター研修■ ヘッドオブコーチングの研修■ アカデミーコーチ研修■ J3を含む全クラブへのオーディット■ アカデミーデータベースの導入■ 成果の検証2017-2018年(JJP最終年)グローバルレポートの課題を改善支援クラブ独自の取り組み2019年~新しい提案個の育成はプレースタイルを逆算したプロファイルをもとにカリキュラムを作成しIDP※に基づき積み上げるフットボールフィロソフィーの構築プロファイルをもとに選手を発掘選手の良さを更に伸ばす選手の改善点を克服するIDP※文化や価値観に関連したプレースタイル日本の文化・地域特性クラブ設立の経緯・背景クラブの価値観・理念プレースタイルとプレー原則(局面ごと)クラブの文化攻 撃『○○○○○○○○○○○○○○○○○』守 備『○○○○○○○○○○○○○○○○○』攻→守『○○○○○○○○○○○○○○○○○』守→攻『○○○○○○○○○○○○○○○○○』攻撃のプレー原則攻→守のプレー原則理想の選手プロファイル守備のプレー原則守→攻のプレー原則フットボールフィロソフィーを体現できる選手Board Committee取締役会Executive Committee経営委員会CEO/CFO/COO/CMO/TD/ADクラブ経営のことを話す場クラブ全体のことを決議する場サッカーのことを話す場理想のアカデミーマネジメントチームTechnical Committee技術委員会TD/トップチーム監督/AD などADアカデミーの責任者フットボールスカウトメディカルソーシャル事務/ロジヘッドオブコーチングアカデミースカウトドクター教育担当者オペレーション担当者地域やクラブの文化分析プレースタイルの確立プレー原則を定めるプロファイルを定めるカリキュラムの作成IDP※の作成 など※IDP:個別の選手育成計画5102MANAGEMENT STRATEGYFOOTBALL有識者インタビュー戦略の全体像施策

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