▶ ブラジル大会(2014)からの示唆▶ ロシア大会(2018)を振り返って5大リーグへの輩出選手を増やす前回のブラジルワールドカップおいて、優勝を果たしたドイツの強さは代表メンバーの多数がバイエルン・ミュンヘンを中心とした自国リーグの選手から構成されていたことと仮説を立てた。自国リーグの選手はコンディショニング調整をスムーズに行えるだけでなく、コミュニケーションも取りやすいことなどから、戦術の徹底なども行いやすいなどのメリットも多くあるからだ。自国リーグの成長がドイツの強さの源泉であるとの見立てのもと、 Jリーグからたくさんの選手を輩出することが、代表強化に直結すると考え、育成評価システムの導入など育成に力を入れてきた。今年行われたワールドカップを振り返って、新たな示唆を得ることが出来た。注目したのは決勝トーナメントに進出した国のうち、初戦で敗戦した国は1ヵ国だけで、いかに初戦が重要であるかがわかる大会となった。悔しくも、ブラジルワールドカップで日本が初戦のコートジボワールに負けて、予選敗退となったことを記憶している人は多いだろう。そこで、各国の初戦にスタメンとして出場した選手全員のプロファイルを分析した結果、今後のJリーグの方向性に関係するものとして2つの仮説を立てることができた。1Jリーグの中に世界を作る22018年はFIFAワールドカップが開催され、フランスの2回目の優勝で幕を閉じた。日本はグループステージを2位で突破したが、ベルギーに惜しくも敗れベスト16で敗退した。変化の激しいサッカー界にあって、とりわけワールドカップでは世界水準の試合が全世界に披露される。Jリーグはかねてより、フットボールの水準向上を掲げて様々な施策を講じてきたが、世界水準を前にJリーグは「Jリーグの中に世界をつくる」ことを掲げた。2018FIFAワールドカップロシアをおえて特集©getty images©getty images01RESULTS & TOPICS特集 1262601RESULTS & TOPICS特集
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