Ｊリーグ欧州スタジアム視察2014

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Ⅰ‐1．RCDエスパニョール Jリーグ欧州スタジアム視察2014報告書 （2014年2月8日（土）～16日（日）） 4 Ⅰ．スペイン 1. ｴｽﾀﾃﾞｨ・ｺﾙﾈﾘｬ・ｴﾙ・ﾌﾟﾗｯﾄ （RCDｴｽﾊﾟﾆｮｰﾙ） 2014年2月8日訪問 森脇 豊一郎 （サンフレッチェ広島） ホームクラブ概要 （Reial Club Deportiu Espanyol de Barcelona） 【リーグ】 Liga BBVA （スペイン1部） *BBVA=ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行 *エスパニョールBチームが、スペイン3部リーグ（Segunda-B）に所属 【創設】 1900年10月28日 *FCバルセロナは1899年創設 【ホームタウン】 コルネリャ・デ・リョブレガート （人口：86,687人／2013年時点） *バルセロナから9km 【スタジアム】 Estadio Cornella-El Prat （エスタディ・コルネリャ・エル・プラット） 40,500人収容 完成： 2009年8月2日 ／ 建設費： €9,000万（121億5,000万円） 【平均入場者数】 21,292人 （2012/13シーズン） 【タイトル】 国王杯4回 （1928/29、1939/40、1999/2000、2005/06） 女王杯優勝6回（1995/96,1996/97,2005/06,2008/09,2009/10,2011/12） 【日本人選手】 中村俊輔選手（横浜FM）が、2009年6月～2010年2月所属 1．クラブを取り巻く環境 （1）バルセロナにおけるRCDエスパニョール 「スペイン・カタルーニャ州バルセロナを本拠地とするクラブは？」と問われ、まず誰もが答えるのが世界一になったこともあるFCバルセロナ（以下、FCB）であろう。カタルーニャ人は民族主義の象徴として大多数がFCBのファンである。 実際に、バルセロナの街中のあちこちの窓辺には、カタルーニャの独立を求める旗が掲げられていた。 すなわち、カタルーニャ民族主義に基づき伝統的に反マドリード（スペイン）の意識が強いバルセロナ（カタルーニャ州）にあって、「レアル（王立）」の名を冠するエスパニョール（以下、RCDE）を応援している人は、少数派である。 「我々がFCBに対抗したり、意識したりということはない。我々のクラブを応援してくれるファンは、スペインの他、地方からバルセロナに移り住んだ人だからだ。スタジアムもFCBへの対抗意識から作っていない。FCBと比較してはいけないし、できない。スタジアムは、我々のクラブ会員のことを第一に考えて作ったスタジアムだ。（RCDE幹部）」 （2）1試合平均入場者数とＴＶの影響 40,500人収容のスタジアムに対し、RCDEの2012/2013シーズンの1試合平均入場者数は、21,292人である。RCDE幹部曰く、リーガエスパニョールのファンをＴＶで世界中に増やすという戦略により、キックオフ時刻が夜遅くに設定される場合もあるからだ。 例えば、日曜日の22：00キックオフだと、翌朝仕事の人は観戦が困難。また、平日21：00や22:00キックオフも集客において最悪とのことだった。 従って、対戦相手によってチケット価格を変動したり、隣接のショッピングセンターと連携し、観戦行動を誘発するプランを検討するなどの努力をしている。 ⒸRCDE