はじめに Jリーグ欧州スタジアム視察2014報告書 (2014年2月8日(土)~16日(日)) 2 はじめに 2008年2月、Jリーグが「欧州におけるサッカースタジアムの事業構造調査」を行ってから6年が経過し、国内にも理想のサッカースタジアムを整備しようという動きが各地で湧きおこっている。 2010年10月の「スタジアム・プロジェクト欧州視察」に参加した川崎フロンターレ、ガンバ大阪、栃木SC、ギラヴァンツ北九州は、いずれも新設や大規模改修が具体化。この2回の視察をまとめたJリーグニュース特別版「スタジアムの未来」は、全国に展開されている。 そして今回、新たに構想を抱くクラブと、Jリーグとして3回目の欧州視察を実施した。 伝統あるフットボール文化が根付いている欧州でも、公共交通機関からのアクセスを重視した立地に、試合のない日も人々が足を運ぶ多機能複合型の「街中スタジアム」や、スタジアムが「エリア全体の再開発の核」として行政と連携して建設されている。 クラブの歴史をちりばめ、ビジネスシートのバリエーションに富んだスペックも、これからの日本のスタジアムが参考にすべきところである。 訪れた先々で、訪問クラブは丁寧に、また誇らしげにホームスタジアムを案内してくれた。 近い将来、スポーツ文化を育む、整備が進んだ日本のスタジアムを世界の人々に紹介する日を迎えたい、そう強く願っている。 Jリーグ フットボール統括本部長(団長) 窪田 慎二
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