Ⅱ-3.FCルツェルン Jリーグ欧州スタジアム視察2014報告書 (2014年2月8日(土)~16日(日)) 20 い。水を再利用できる構造となっており、通常のプールより40%もエネルギー消費を軽減している。 <フィットネスジム> プールとは違い民間企業、クラブスポンサーでもある大手スーパー「ミグロス」のグループ会社であるミグロスフィットネスセンター社が運営している。中央スイスで最大規模のフィットネスジムであり、3,500人の会員を保有しており、会費は年間CHF 1,100(12万5,400円)。床面積は1,200㎡である。 フィットネスジムと市営プールの相互利用券(コンビカード)があるため、両方を利用しているユーザーも多く、プールから水着のまま移動してトレーニングをする人も見受けられた。 なお、FCルツェルンの年間チケット保有者などのクラブ会員との相互利用券は無く、その分野での相乗効果は直接的には生まれていない。 チームとしても選手が個人的に利用している程度であり、チームトレーナーなどが人的な部分でフィットネスジムへ運営協力していることも無い。 <ショッピングセンター> スイスの他の複合型スタジアムと同じく、ルツェルンの複合施設群の中にも、日々の営みで必要不可欠なショッピングセンターが併設されていた。このショッピングセンターの中で、後述するスタジアム内で利用する「キャッシュレスカード」のチャージも行うことができる。 <グッズショップ> スタジアムにはグッズショップが併設されており、規模は小さいながらも、チームカラーに彩られた様々なアイテムが並んでいた。しかし、商品の陳列が少し適当であったり、梱包用品がお客様の見えるところに散乱している等、若干行き届いていない点も感じられた。また、キッズ向けのサッカー教室のパンフレットやポスターなども設置されており、普及面でも色々な取り組みを行っていることが伺えた。 ルツェルンでは、バーゼルのザンクト・ヤコブ・パルクのように、スタジアム躯体の中に複合機能をすべて持たせているわけではないが、市のスポーツ運動公園整備の中に、(1)施設群として複合機能を持たせていること、(2)民間企業を参入させプールの上層階には近代的なフィットネスジム。 両方の施設を使うスポーツ愛好家も多い プールとフィットネスへ通じる入口の横にある「MIGROS」 デジタルサイネージも活用し売れ筋商品をアピール
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