Ⅱ‐1.ヴォルフスブルク Jリーグ スタジアムプロジェクト 欧州視察報告(2010年10月) 8 るので、そこに立って試合を見る人も多く見られた。飲食売店はスタジアム内コンコースに30箇所設置してある。 ◆屋根 客席全てを覆っている。透明な部分はない。ピッチの部分だけが切り取られたような形状である。 ◆メディア関連施設 a.フラッシュインタビューゾーン ピッチから戻ってすぐの場所に常設にて用意されている。放送局ごとにゾーニングされていた。 b.TVスタジオ フラッシュインタビューゾーンと同じエリアに、特設のTVスタジオが用意されていた。照明などの機材も充実。 c.ミックスゾーン 広い独立した部屋が用意され、金属製のパーテーションが置かれている。所々にバックボード、ロゴ、スタジアム写真などがあり、写真の背景として使えるようになっている。壁には電源が多数設置されていた。 d.プレスカンファレンスルーム プレスカンファレンスルームはワークルームも兼ねている。この日、当スタジアムでの試合は18:30キックオフで他会場ではすでに試合が行われていたので、プレスカンファレンスルームのモニターでは他会場の試合が放送されており、多くのメディアがバーでのケータリングを楽しみながらモニターに注視していた。 (4)スタジアム・マネジメント スタジアム・マネジメントについて、フランケ氏との質疑応答を行った。 ◆スタジアム建設費 総工費€5,300万(63.6億円)。発注者はヴォルフスブルクAGで、所有者でもある。このAGはヴォルフスブルク市とフォルクスワーゲン社の50%ずつの合弁会社であるが、市の収入のほとんどがフォルクスワーゲン社からの税収となっており、フォルクスワーゲン社がスタジアムを建てたと言っても過言ではない。大きな投資だが、それに見合う宣伝効果あり。ちなみにスタジアムの運営はVfLヴォルフスブルクが行っている。 ◆ノンフットボールビジネス コンサートなどのイベントは、このスタジアムのキャパシティでは採算が合わないのでやっていないが、プレスカンファレンスルームは盛況。 メディアカンファレンスルーム内のバーコーナー。ケータリングは片手で食べられるものが用意されていた。
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