Ⅴ-3.セルティック Jリーグ スタジアムプロジェクト 欧州視察報告(2010年10月) 66 観客席、外壁、ゲート、窓枠はすべてクラブカラーの緑色に塗られ、スタンドのネーミングにもこだわりがある。東の「リスボン・ライオンズ・スタンド」は、1967年の欧州チャンピオンズカップ優勝の地がリスボンだったため。西の「ジョック・ステイン・スタンド」は、欧州チャンピオンズカップとリーグ9連覇した時の監督の名前から命名。メインスタンド以外の3スタンドにも、企業向けシートやバルコニー席、特別席が設けられている。 セルティック・パークは、2014年7月には、コモンウェルスゲームズの開幕セレモニー会場になることが決まっている。 4.389回目のダービー (1)大規模スタジアムの工夫 スタジアムには、朝11:00に入るよう指定されていた。試合開始の1時間45分前。スタジアムまでのアクセス道路は日曜の朝で空いており、外周道路も人はまばら。露天商も準備を終えたばかり。混雑する前に、中に入ってもらう狙いもあるのだろう。ちょうどその時間に、騎馬警官がゆっくりとゲートに姿を見せた。外周道路を歩きながら、目に止まった点を列記すると ①数カ所に、待ち合わせ場所(Assembly Point)のサイン看板があった。敷地自体が狭く、外周道路も十分な幅を持たないため、家族連れや団体グループへの配慮が見られた。 ②救急車の駐車スペースには、その地面にAMB(Ambulanceの略)、その隣にEmergency (緊急車両)と記されていた。 ③外周道路に、閉鎖用フェンスが取り付けられていた。アウェイ・サポーター入口付近、TV中継車エリアとも高い仮設フェンスで完全シャットアウトしている。 (2)ラウンジも超満員 狭いエレベーターが1機しかなく、殆どの観客は4階まで階段を上り、「チャンピオンズ・ラウンジ」に入る。そこには円卓やカウンターテーブルがぎっしり並
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