Ⅴ‐1.レンジャーズ Jリーグ スタジアムプロジェクト 欧州視察報告(2010年10月) 51 (4)スタジアムでファン開拓 1時間半のツアーを終え、レセプションエリアからスタジアムの外に出る際、「アイブロックス・ツアー参加証明書」と「全選手のサインが印刷されたシート」が渡された。そこには、すでに次のツアー客が待っていた。 試合のない日も、スタジアムを稼働させ、ファン 開拓に努めるレンジャーズ。スコットランド最大のクラブでも、こうした地道な活動を続けている。このようなビジネスが人気を保っているのも、伝統を大事に残し、積み重ねてきたスタジアムあってのこと。良いスタジアムを作れば、111年後の訪問者からも喝采を博することができる。 3. その他、トピックス (1)レンガブロックの販売、設置 メガストアで、レンガブロックを販売。名前とメッセージを彫ってスタジアムの壁として掲出してくれる 「永遠にスタジアムの一部になれる」というキャッチコピーで、レンガひとつ£45 (6,300円)。 購入すると、外壁にディスプレイされる。 (2)ラウンジの写真 メンバーズクラブのラウンジに飾られている写真(下)は、1977年にエリザベス女王とフィリップ殿下をご案内するレンジャーズのウィリアム・ワドル副会長。ところが、下のキャプションで、「セルティックの副会長」と誤って記してしまったもの。レンジャーズで200試合以上の試合に出場し、引退後に監督も務めた副会長だけに、わざと訂正せず、そのまま掲額してあるという。 (3)トロフィールーム ガイドのアンディ氏が最も価値があるものと強調したのが、下の写真にある「Loving Cup」。1937年に炭鉱災害のチャリティマッチとしてストーク・シティと対戦した際に、同クラブの会長から贈られた。ジョージ6世の戴冠式に記念品として作られた逸品。 一方で、次ページの自転車は、サイクリングが盛んなフランスのサンテチエンヌから1975年に贈られたもの。タイトル獲得時のトロフィーやメダルだけでなく、様々な物に「付加価値」を加えて展示してある。
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