スタジアムプロジェクト欧州視察2010報告書
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Ⅳ‐1.ウエスト・ブロムウィッチ・アルビオン Jリーグ スタジアムプロジェクト 欧州視察報告(2010年10月) 44 ④記者会見用スペース 試合後に両チームの監督が会見を行う場所。奥には簡単なケータリングがあり、試合前に軽く食事を取りながら寛ぐスペースにもなっている。 試合中は、紙媒体の記者はこのテーブルで仕事をし、テレビとラジオのスタッフは、試合が始まったら上の階に行くようになっている。 (6)セキュリティ関係 ①警備司令室(コントロールルーム) PCはすべて、場内のターンスタイルゲートとシステムがつながっており、観客が1人入るごとに、コンピューターにカウントされる仕組み。 「ヒルズボロの悲劇」以降、テイラーレポートで指摘された項目でもある。現在はどのクラブでも入場者の管理をしている。 スタジアム内外のセキュリティスタッフと無線で交信が可能で、電話で話をすることもできる。 場内や周囲のケーブルテレビのモニターで捉えた映像は、この部屋でDVDとHDDの両方に落とせるようになっている。これにより事故を確認しなければいけない場合の対処が可能。 ②試合当日の警察官待機場所 試合当日、地元警察部隊の力も借りる場合は、警察もコントロール室で状況を把握するために控えている。(平均して1/4の試合は警察なしで運営、2部時代は半分は警察なし。) 警察を入れる、入れないは、対戦相手によって判断し、その危険率は、カテゴリーA~Cの3ランクに分かれている。特にミッドランド・ダービーのような、危険率が高いCランクの試合では、200名程度の警察官を要請している。 ③警察への費用負担 警察に入ってもらう場合は、クラブがすべて警察の費用を負担する。ただし、スタジアム周辺はあくまでも地元警備になるので、警察が費用を負担する。 (7)演出関係 ①PAルーム PAの設備が入っている部屋には、場内の火災報知器の音を出す出さないのコントロールも可能。 4. 【The Hawthorns】 観客用設備 (1)入場ゲート 入場は電気制御のターンスタイルを採用。スタジアム全体で52ヵ所。チケットはバーコード、シーズンのメンバーカードはチップが入っており、入口で読み取りゲートが開く形になっている。 試合開始1時間半前からゲートが開く。 (2)コンコース コンコースでもシャッターでホームサポーターと(左)記者会見用スペース (右)食事・業務ができるスペース コントロールルーム内の様子 ターンスタイルゲート

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