Ⅱ‐3.ドレスデン Jリーグ スタジアムプロジェクト 欧州視察報告(2010年10月) 22 有限会社が行い、市はその保証人となって、資金を調達した。 ・市は€4,500万(54億円)の総工費のうち€500万(6億円)のみを補助(1回のみ)。残り€4,000万(48億円)は年間€270万(3.24億円)ずつ返済していく。(クラブから前もっての持ち出しはなし。市が補償しているので銀行も融資をしやすい。) ・今後30年、市からのパックアップの約束がある。 ・クラブが、どのカテゴリーのリーグに所属しているかによって、市は、チームに支払う補助金額を変動させる。 1部 0 2部 €527,000 (6,324万円) 3部 €2,127,000 (2億5,524万円) 4部 €2,767,000 (3億3,204万円) この金額は、所属するリーグによりクラブが返済にあたり、不足するであろう金額を算出 (試算)している。 ・P.P.Pプロジェクトの利点は、以下の通り。 ○市の所有する施設でありながら、市の捻出する予算が少ないこと。 ○企画段階から建設・運営会社が関わるので、使い勝手の良いスタジアムができる。 ○プロジェクト会社が運営することによって企画・イベントを含め運用やビジネスが自由にできること。 ○返済計画が立てやすいこと。チームが所属するリーグによって変わる市の負担金の予測を固定費として計算できる。 ③建設場所選定等について ・スタジアムの建設場所については、問題なくスムーズに進んだ。理由は、 ○市が所有している古い競技場を建て替えればよかった。 ○安全面、インフラ整備がなされている。 ○サポーター、ファン、市民からの熱い要望があった。 ・建設にあたっては、ファンショップ、レストラン等を事務所の中に併設した。市所有地に建設のため地代がが要らない。 ・建設中も、ピッチを4m小さくして使用していた。 (リーグに許可を得て。) (2)スタジアムの概要及び運営について ◆スタジアム概要 ・観客席が屋根で覆われている。 ・駐車場を完備した。 ・キャパシティは、32,000人 ・芝面は111m×72mの天然芝。 ・観客席は1層、5階建てのスタジアム。 ・対角線上に2基の大型映像。 ・ファミリーブロック9,000席、ビジター立見席は、2,000席。 ・傾斜があり、どこからもピッチに近く観戦しやすい。観客席34~38°の角度。 ・スカイボックスは、内装は自由に改装できる。3年契約。18ルームある。外に席が13席付いている。 ・スカイボックスで、ビジネスもできる。料理教室新しいスタジアム 安全を考え、背部に手すりが付いている。落下防止。
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