Ⅳ‐6.トットナム・ホットスパー Jリーグ ホームタウン・イレブンミリオン 欧州研修報告(2009年1月) 55 (4)地域コミュニティ活動 プレミアリーグ自体も地域とのコミュニティ活動に力を入れており、各クラブから2名ずつ、リーグのコミュニティプログラムに派遣しなければならない。また、クラブとしても選手の契約書に盛り込んで、小学校やコミュニティセンターへ月に1回は選手を無料で派遣している。内容は様々で、小学生をスタジアムに呼んで、チームのコックと一緒に選手が健康的な食事を作って子どもたちと一緒に食べたり、身体障がい者の施設へ訪問した時は、車イスのバスケットを一緒にやったりもした。行政の教育委員会とのつながりも強く、スタジアムにラーニングルームを設けて、子どもたちにスタジアムを見せながらモチベーションをあげて勉強をさせたりもしている。これらの活動は地元のファンデーションや自分たちや行政のチャリティ活動などの資金で運用している。チャリティ活動を行うのは、イギリスでは税金が免除されるからという理由もあるそうだ。 子どもたちへの招待観戦企画は、リーグ戦は全席完売状態なので招待することはできないが、カップ戦はそこまで入らない試合が多いので、そこで実施しているとのこと。 2. ホームスタジアム (1)スタジアムの立地 地下鉄の駅からは徒歩約20分と遠いが、ナショナル・レールの「ホワイト・ハート・レーン」駅からは徒歩約5分。キックオフの約4時間前にスタジアムへ到着したが、周辺はすでに多くの人でにぎわっていた。 (2)グッズショップ(場外) スタジアムにオフィシャルグッズショップ「SPURS SHOP」が併設されており、ユニフォームをはじめとするチームウェア、Tシャツ、マフラーなど、とにかくアイテムが豊富。また、子供向けの商品や、女性向けのピンク色をベースとしたグッズなども取り揃えてある。複数のチームでもエンブレムだけを変えて販売していた商品があったので、メーカーや製作会社がリーグと提携して製作していると思われる。 スタジアムに併設されたオフィシャルグッズショップ これだけのアイテムを販売するというのは、日本では生産ロット数を考えるとなかなか難しい。それだけ商品が売れるということだろう。 キックオフ1時間前に入ると、人の多さに驚く。レジは、6つほどあったが、どこも行列。購入にかなり時間がかかるし、通路に人が溢れかえっているので、商品を見るのも苦労する。ただ、お客さんはこれが当たり前という感じなので、特に問題ではないのであろう。日本ではクレームに繋がりそうだ。 オフィシャルグッズショップ店内の様子 (3)飲食関係(場外) 場外の飲食は、クラブで運営しているのかは分からないが、スタジアムに併設するような形でパブ
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