ホームタウン・イレブンミリオン欧州研修2009報告書
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Ⅵ-1.MKドンズ Jリーグ ホームタウン・イレブンミリオン 欧州研修報告(2009年1月) 32 チーム/クラブ概要 【リーグ】 Footboll League One(3部) 【創設】 2004年 【ホームタウン】 ミルトン・キーンズ (人口:184,506人) 【スタジアム】 Stadiummk(スタジアムMK) (21,089人収容) 【平均観客数】 2007~2008:9,456人 【会員数】 18,700人(07~08) 1. ホームタウン移転の経緯 ミルトン・キーンズ・ドンズFC(MKドンズ)は、ホームタウンをロンドンのウィンブルドン地区から移転したクラブである。大きな理由としては3つ、1つがクラブ保有のスタジアムが欲しいという理由である。旧ホームタウンの行政と何度も交渉したが、その実現が難しいという。2つ目が度重なるラフプレーによる罰金や、チーム力を保つを保つ為の資金を維持できず、2003-2004シーズンのリーグ1降格をもってチームが消滅したという理由である。 3つ目が、上記の問題が発生している最中に、ミルトン・キーンズ市が、新しい都市開発計画の一環としてイギリス国内で最も人気のあるサッカーのプロクラブチームの誘致活動を積極的に行っていたことで、現オーナーが再建中のクラブを買い取り、2004年に現在のホームタウンに移転した。 ホームタウンの誘致活動の目玉は、広大な土地の無償提供である。現オーナーはこの広大な土地をミルトン・キーンズ市から譲り受け、その敷地内の一部に21,089名収容のスタジアムを建設したのである。さらに、その周辺土地を企業に売却しその収益をスタジアム建設費にあてた。ホームスタジアム周辺の賑わいにつながる、ショッピングモール誘致に成功している。 つまり、ロンドン郊外に位置するミルトン・キーンズ市の都市開発計画にタイミングよく便乗した形で誕生したのがMKドンズであり、ホームタウン移転成功の最大の要因であるといえる。 旧ホームタウンでのチーム消滅から、チームの名前を変えて生まれ変わった背景には、ミルトン・キーンズ市の都市開発計画が大きく影響している。ラッキーだと言えるが、そうしたチャンスを見逃さない経営者の決断に感銘を受けた。また、移転後に、大手自動車メーカーとの契約を生かしたホテル併設のスタジアム利活用に今後注目していきたい。 【スタジアム外観】 Ⅵ.イングランド 1.ミルトン・キーンズ・ドンズ (Milton Keynes Dons FC) 2009年1月15日(木)訪問 城 祐万(鹿島)、路木 健(京都)、山本 佳津(東京V)

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