ホームタウン・イレブンミリオン欧州研修2009報告書
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Ⅲ‐1.ベレネンセス Jリーグ ホームタウン・イレブンミリオン 欧州研修報告(2009年1月) 21 入場ゲートは3箇所で開門は約1時間前からでった。入場時、チケットは係員が直接券面をチェックするだけであったが、ボディチェックと手荷物検査があった。 (スタジアム入場ゲートの様子) 音響用の大型スピーカーが8個ほど直接トラックに置かれていた。試合前のイベントのようなものは特になかったが、ピッチレベルにいるスタジアムナビゲーターがサポーターの一人をスタンド最前列まで呼び寄せマイクを向けて、そのサポーターがチームの応援歌を歌うという一幕があった。 平日開催のカップ戦という事もあり、観客は少なかったが、40名ほどのコアサポーターが旗を振り、声を出して声援を送っていた。 来場者に話を聞いてみると「子どもの頃からこの地域に住んでいて応援している」というソシオ会員歴17年の30代女性が観戦に来ていたように会員歴の長い人々が来場者の多くを占めているようであった。 (ベレネンセスを応援するサポーターの様子) (キックオフ前の様子、バックスタンドはほぼ空席) 3. 視察を終えて 施設は近代的なものではないが、歴史を感じさせるものが多かった。スタジアムと同じ敷地内に各施設があり、総合型スポーツクラブを運営する施設としては理想に近いものを感じた。 90年の歴史あるクラブが現在も総合型スポーツクラブとして根付いている。サッカーも含めたプロチームも存在し、地域の誇り・シンボルとして受け入れられているからだろう。同市内にビッククラブが存在する中、成績でトップクラスを目指すより、下位クラスでも伝統を守って地域のクラブとして安定した経営を目指す姿勢がクラブスタッフの言葉の通り感じられた。 ビッグクラブが同市内に2つも存在する中で独自性のある運営を目指すこのクラブの今後をこれからも見守っていきたい。

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