ホームタウン・イレブンミリオン欧州研修2009報告書
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Ⅱ‐4.ビジャレアル Jリーグ ホームタウン・イレブンミリオン 欧州研修報告(2009年1月) 17 セールの期間であったようで、昨年のモデルのレプリカユニフォームやウィンドブレーカー上下などが50%OFFのセール対象品となっていた。また、チームカラーにとらわれない、デニムやカジュアルなTシャツやシャツが販売されており、多様なニーズがあることを感じられた。 <スタジアム内オフィシャルショップ> 4.総括:クラブのアイデンティティ ◇ビジャレアルのサッカー ○パスをつなぐサッカー ○全員攻撃・全員守備 ビジャレアルでは上記の方針を常に意識したチーム作りを行っている。監督や選手もこの方針の実現に適した人選を行っている。したがって、これにそぐわない監督や選手は有名であろうが放出することもあるという。その代表的な例が、クラブのスター選手であった、アルゼンチン代表のリケルメの放出であった。たとえスター選手であろうともクラブの方針を優先させた結果の放出だったそうだ。 ビジャレアルは1997年にフェルナンド・ロッジュ・アルフォンソ会長が就任して依頼、急激な成長を遂げたクラブである。その背景には会長がリーダーシップを発揮してこのような確固たるアイデンティティをクラブに注入し、正しい方向に導いていることが要因となっている。このビジャレアルのアイデンティティに対してスペイン国内では企業経営の視点からも高い評価を得ている。 このクラブを訪問して、育成や強化、チケットセールスやコミュニティ活動まで、クラブで行っている事業すべてが会長の注入したアイデンティティのもとにひとつとなり、同じ方向を向き、やるべきことを基本的なことから堅実にやっている印象を強く受けた。その結果として今日のクラブがあり、クラブの社員もそのアイデンティティを共有し、自らやってきたことに誇りを持っていることがすばらしいと切に感じた。

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