ホームタウン・イレブンミリオン欧州研修2009報告書
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Ⅱ-2.バレンシア Jリーグ ホームタウン・イレブンミリオン 欧州研修報告(2009年1月) 9 実際、観戦した場所はビルにして5階ぐらいのところであった。 観客は、キックオフギリギリにスタジアム内に入場するため、試合前の雰囲気はそれほどでもない。が、キックオフと同時に急激にスタジアム内が盛り上がる。 22:00にキックオフ。なぜ、このような時間にキックオフなのか?それは、スペインの平均的な夕食開始時間が、21:30~22:00ごろだからである。22:00はスペインではゴールデンタイムである。 ④ハーフタイム スペインでは、観客がキックオフギリギリにスタジアム内へ入り、試合終了後は10分もたたないうちにスタジアムを後にするので、マッチイベントは、ハーフタイムに行う。 バレンシア対ビジャレアルとの一戦は、同じバレンシア州にあるクラブ同士であるため、近年、ダービー化の様相を醸してきている。ビジャレアルのファンは、スタジアムの一角にまとめられ、ローピングされて隔離される。その周辺には警備員が厳重に警備していた。 ⑤試合終了後 試合終了後、観戦者は淡々とスタジアムを後にする。ひまわりの種を食べながら観戦するのが恒例となっているので、スタンド内にはひまわりの種の食べかすがいたるところに残っていたのが印象的であった。 2. 試合結果 バレンシア対ビジャレアル (メスタージャスタジアム) 前半 2 - 0 後半 1 - 3 合計 3 - 3 入場者数 43,000人 3.所感 試合内容は、質の高いすばらしいものであった。 攻守の切り替えが早く、一瞬のミスで相手にボールが渡る。 激しい身体のぶつかりあい、ゴール前では必ずと言ってよいほど「1対1」の勝負を仕掛ける。 シュートコースが開いていれば、どこからでもシュートを狙う。観戦していて楽しかった。 ファンの声援が、大きく響き渡り“ここぞ”と言う時の声援は耳を劈くものであった。印象的であったのは、ビジャレアルの得点の時、スタジアムが静寂となり、ビジャレアルのサポーターの一角だけが「盛り上がっている」こと。この現象を3回も体験できたことが大きな財産となる。 欲を言うと、ピッチ上からかなり離れた高い位置からの観戦であったため、スタジアムの特徴である「スタンドの傾斜が急勾配」であることが逆に、試合の臨場感を損なわせる要因に。 とは言え、スタジアムの熱気と盛り上がり、雰囲気は十分伝わるものがあった。

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