調査概要 調査日 ： 2008年2月26日(火) 主な面談者 ： 所属 肩書き 氏名 PSV NV General Secretary / Chairman Youth Committee MrRon Verkerk PSV NV Manager Security & Operations MrFrank Wijnveld PSV NV Commercial Director MrMarcel Frans Van den Bunder 要約 1 クラブが所有し、管理する フィリップス・シュタディオンは、フィリップス社が1913年、従業員のためのスポーツクラブを発足させたその場所－アイントホーフェン市の中心－で、増改築を繰り返し、今日の姿になった。土地も建物も、フィリップス社のものだった。 図 1：スタジアム全景(クラブの公式HPより) その後、サッカークラブPSVアイントホーフェンが、フィリップス社から独立し、土地と施設を買い取った。いまスタジアムは、クラブが所有、管理している。 スタジアムは試合日以外も、貸しオフィス、レストラン、コンサート等により、収益を上げる。2006/07シーズン、クラブの売上げ87.9百万ユーロ(141.9億円)のうち約16%、14.0百万ユーロ(22.5億円)が、イベント、コンサート、レストラン等のスタジアム収入だった2。また減価償却として CASE 5; Philips Stadion (Eindhoven, Netherlands), ver.6 p.2 Copyright ©Japan Professional Football League / Research Institute for Sport Business, Waseda UNIV 2008, All Rights Reserved 2 サッカー試合でのホスピタリティ収入を含む 5.1百万ユーロ(8.3億円)を計上しながら、6.2百万ユーロ(10億円)の最終利益をあげた。 スタジアムを所有することによる財務上の負荷を、オランダを代表するビッグクラブは、悠然と担っている。 スタジアムの所有と、運営 2 クラブ(PSV)と、フィリップス社 クラブ(PSV)のメインスポンサーは、アイントホーフェン市に本社を置く、世界的な総合エレクトロニクス・メーカー、フィリップス(Philips)社。クラブ名のPSVとは、すなわちPhilips Sport Verenigingで、このように企業名を名乗る例は、欧州では珍しい。 PSVは1913年、フィリップ社の従業員のためのスポーツクラブとして発足した。このとき同社によって、アイントホーフェンの中心地に、スタジアムが建設された。当初300人収容だったこのスタジアムが同じ場所で改修を重ね、今日のフィリップス・シュタディオンとなっている。 クラブは長い間、フィリップス社によって経営されていたが、1980年代に「独立」した。クラブのジェネラル・セクレタリー(GS)のVerkerk氏3にそのわけを尋ねると、 3 Verkerk氏はかつて、ホテルオークラに勤務していたという。マッチデー以外のビジネスが増えると、サッカークラブに必要な人物像も変容していく
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