CASE 4; RICOH Arena, (Coventry, England), ver.5 p.18 Copyright ©Japan Professional Football League / Research Institute for Sport Business, Waseda UNIV 2008, All Rights Reserved ー・アリーナへの投資119.8百万ポンドを負担することで、計画全体を主導した。テスコ社は20,560㎡のショッピングセンターを、82百万ポンドで建設した。そしてカプリ社が、残り43.6百万ポンドを投資した。ACL社は、運営会社だが、リコー・アリーナの建築には何ら投資していない。しかしACL社はリコー・アリーナを50年間賃借するために、民間から22.2百万ポンドを借り入れた。 Laing O’Rourke社との間でリコー・アリーナの建築契約を結んだのはNC再開発公社だが、金銭を伴うすべての取引は、市の財務管理システムで管理した。またERDFをはじめとする外部監査を受けた。リコー・アリーナ建設以外は、民間セクターによる投資で、各社の手順に従って管理された。 Foleshillガス工場跡地に対する総投資額は2007年2月までに、245.4百万ポンドに達した。費用の49%がリコー・アリーナ建設、33%がショッピングセンター、カジノが35百万ポンドで14%、ホテルが8.6百万ポンドで4%を占めた。 AWMが要求していた投資額(民間セクター130百万ポンド、公共セクター108百万ポンドの投資)に対する成果として、まず市が108.5百万ポンドを投資した。これに対し、民間は125.6百万ポンドにとどまっている。 この用地に対する投資は、今後さらに増える可能性がある。地域カジノの用地は使用されておらず、未開発の土地もある。追加の投資があれば、アリーナ一帯が開発の中心地として注目される。 [運営とスポンサー] ACL社は、スポンサー収入、賃貸料、収入のシェアによって、利益を得ている。アリーナには少なくとも8つのユニークなビジネス分野がある。 リコー・アリーナという名は、スポンサーのRICOH UK Ltdからとったものだ。同社は施設内にオフィスを構えている。ヨークシャー銀行は、ヨークシャー銀行ラウンジのスポンサーで、施設内にビジネスセンターを設けている。ACL社とコベントリー・シティFCも、事務所を構えている。 展示会、カンファレンス、バンケットの運営は、ジャガーのスポンサードを得ている。運営はCompass Ltdが行う。最初の6ヶ月で、ジャガーがスポンサーになった展示場で、12の大きなイベントが開催された。たとえば企業を対象とした展示会、カンファレンス、国際的なアクセサリー・ショーなどだ。またポップコンサートも開催された。カンファレンス施設では開業以来、1,000を超えるカンファレンスやビジネスミーティングが開催された。 スタジアムのエクゼクティブ・ボックスは、ホテルの客室としても機能する。46部屋がピッチに面している。長期滞在客のために17の客室と、6のスウィートがあり、合計69部屋となる。2006年12月、ホテルは10,000組目のゲストを迎えた。ゲストの三分の一が海外からだ。カジノは2007年夏に開業する予定で、ミシシッピーにあるカプリ社が運営する予定だ。コベントリー・シティFCは、決まった日数スタジアムを借用するだけだ。これによりスタジアムは他のスポーツやポップコンサートで利用しやすくなった。 コミュニティ・スペースは、AWM補助金の助けを借りて建設された。またフィットネスセンターが、NRFとコベントリー・スポーツ・トラストによって、建設された。テスコは、コミュニティとフィットネスセンターのスポンサーになった。スタジアム内のスタンドなどにもスポンサー-Telegraph、Jewson、Telent、E.ONがついた。コミュニティはさらに、Educational Partnership Centreから、9~14歳の子どもに対する、10週間の放課後学習コースの、寄付を受けている。フィットネスセンター
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