Ⅱ‐1.セビージャFC Jリーグ イレブンミリオンプロジェクト 欧州視察報告(2008年1月実施) 7 としても、それが中途半端な順位で残ったとしたら、シーズンチケット会員数を減らす傾向にあるという。 この点は日本のクラブにも共通していることであり、だからこそ「どんな時でも応援してもられるクラブ」を目指し、ホームタウン活動などに力を入れている。 セビージャは現在成績がよく、その効果で集客数も売上も伸ばしているが、成績が振るわなかった時にどう対応するのかといったことは、あまり聞くことができなかった。というより、「フットボールってそういうものでしょ」といったところか。「どんな時でもどんな状況になってもセビージャを応援してくれる人は1~1,5万人はいる」ということも言っていた。 ただし、リーガ・エスパニョーラの中でレアル・マドリード、バルセロナ、バレンシア、アトレチコ・マドリードの4クラブは、成績がどうあれ観客数に影響を受けないとのこと。そのことから、スペインのクラブすべてがセビージャFCのような状況ではなく、セビージャFCの状況をスペインクラブの特徴ととらえることはできない。 ◆会員継続率のアップ、 新規会員獲得方法 セビージャFCでは、会員継続率をアップさせる手段として、長期間会員を継続している人に対し、欧州チャンピオンズリーグやバルセロナなどのビッククラブとの重要なゲームのチケットを優先販売したり、クレジット会社と契約してポイントが溜まるサービスを提供している。 また、会員継続をしなかった人へ継続のお願いをする手紙を郵送している。これらは、日本でも行っているクラブもあり、あまり目新しさを感じなかった。 ただし、新規会員獲得のため、0歳児が会員登録をすれば、その子の写真をスタジアムに掲出するサービスを行っており、生まれた時からセビージャ色に染めるこの方法は参考にしたいと思った。 クラブの100周年の年に生まれた0歳児写真掲出サービス
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