イレブンミリオンプロジェクト欧州視察2008報告書
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Ⅲ-4.プレミアリーグ Jリーグ イレブンミリオンプロジェクト 欧州視察報告(2008年1月実施) す子供のみが登録可能。以下は年代ごとに登録可能な選手の数 U-9~U-14 1年代グループに30人 U-15~U-16 1年代グループに20人 U-17~U-21 1年代グループに15人 (10)選手登録の期間 U-9U-10 U-11U-12 1年ごと登録 U-13 U-14 2年登録有効 U-15 U-16 2年登録有効 U-17 U-18 2年の奨学期間 *この年代からフルタイムでスカラシップとなる選手も。 これら登録期間内であっても同地域にあるアカデミーに転籍することは可能。ただし、それまで育ててきたクラブに対し、移籍先のクラブが補償金を支払う義務。補償金については両者の協議で決められるが、折り合わない場合には別にPLが間にはいって補償金を決めるメカニズムがある。 (11)子供の保護 子供の保護はもっとも大切なことであり、規定の中に特別な章が存在。(クラブによる子供の保護の方針と手続き、犯罪記録局への照会、機密保持、身元の安全保証、児童担当者)。 (12)行動規範 保護者、アカデミー、生徒自信の三者間でそれぞれの役割と責任、またその生徒に対するアカデミープログラムの内容などについて書面で取り交わす。 (13)コーチングの要件 U-8~U-11 有資格者から週に最低3時間の コーチングを受けること U-12~U-16 有資格者から週に最低5時間の コーチングを受けること (14)スタッフの資格要件 アカデミーのステータスを維持するために、スタッフの要員数だけでなく、スタッフの質、資格要件が規定されており、これに合致したスタッフィングが必要。アシスタントアカデミーマネージャーはFAユースコーチライセンスもしくはUEFAのAコーチング証を保持していること。他のアカデミーコーチはFAユースコーチライセンスもしくはUEFAのBコーチング証を保持していること。アカデミーのスタッフに対するトレーニングも行われている。全てのスタッフは彼らの資格を維持することに加え、継続的な技術向上プログラムにいそしまなければならない。 (15)教育と福利厚生 サッカー以外の人間育成、特に教育や福利厚生を担当するスタッフも重要。クラブに入った当日から巣立っていくまできちんとした指導がなされるべき。常勤で専任の担当者を置く。 学生年代 (9-16才) スカラシップ (16-18才) 若年プロ契約 (17才より) 生徒と保護者への教育はそのプレーヤーの将来に対して欠かせない。例えば、スカラシップには平均で300人~400人の生徒がいるが、そのうち3年後、21歳になった段階で2/3はプロ選手となることをあきらめなければならないという厳しい現実がある。そういった人たちに将来への道を切り開くきっかけを与える役目もアカデミーが背負っている。 (16)課題 ユーロ2008予選でイングランドが敗退したことも 49

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