イレブンミリオンプロジェクト欧州視察2008報告書
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Ⅲ-4.プレミアリーグ Jリーグ イレブンミリオンプロジェクト 欧州視察報告(2008年1月実施) (2)ミッションステートメント 可能な限り最良の選手を生み出すために、最高の基準を満たすインフラをユースサッカーに提供すること。資金はプレミアリーグのクラブだけでなく、下部リーグのクラブにも提供され効果を生んでいる。 その一例がこの写真のアーセナルで代表入りしている、セオ・ウォルコット(現在フットボールリーグのサウザンプトンのアカデミー出身) (3)プレミアユースリーグ 1980年代半ばにFAが”Program Excellence”としてユース育成の抜本的改革の必要性のステートメントを打ち出した。これをきっかけとして90年代に施策が採られていった。96年にプレミアユースリーグを創設。16クラブによるU-18(3人オーバーエイジで19歳)。97年にハワードウィルキンソンがFAのテクニカルディレクターに就任。同年、技術的基準・手順書を作成。これが青写真となり、これを基に各クラブがアカデミーを運営。98年にアカデミーシステムをスタート。各クラブはアカデミーの5年間有効なライセンスを申請するために、施設やスタッフィングに関しての要件を整える。 98/99シーズンに34クラブがアカデミーを保持 →07/08シーズン 41クラブに増加 (4)組織 ユース開発マネージャー以下、広報・イベント運営、教育・福祉・児童保護、ゲーム企画、生徒登録、技術モニター(北部)-試合オブザーバー、技術モニター(南部)-試合オブザーバー PLはアカデミーのために最高レベルの施設を維持するため、選手の適格性、スタッフィング、施設、それらのモニタリングなど、ライセンスを得るための要件を毎シーズン、基準書で項目ごとに明示して、必要に応じて指摘していく。 (5)施設関連要件 保有するチーム数によって必要とされる天然芝のグラウンドの面数を規定。5~6チーム=3面、7~8チーム=3面、9チーム=5面、10チーム=6面、他に人工芝グラウンドが1面。マンチェスター・ユナイテッドの室内練習施設、下はリバプールのグラウンド 他に、室内練習場(55m×36m以上)、十分な医療処置施設、トレーニングエリア、更衣室はビジターチームも含め同時に利用するチーム数の分を用意(各チームが占有できるように)。生徒専用の十分な数のトイレ・シャワー、ビジターチームにも専用のもの、その他、いろいろな要件はアカデミーの選手たちが、自身の持つ能力を最大限に発揮できる最高レベルの環境を整えることが最大の目的。 試合オフィシャル専用の更衣室、トイレ、シャワ 47

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