イレブンミリオンプロジェクト欧州視察2008報告書
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Ⅲ-4.プレミアリーグ Jリーグ イレブンミリオンプロジェクト 欧州視察報告(2008年1月実施) Ⅲ.イングランド 4.プレミアリーグ(Premier League) 2008年1月11日訪問 記録者:浜家 拓也(株式会社Jリーグエンタープライズ)参加者:中西 大介、佐藤 仁司、中村 清、岩貞 和明(Jリーグ) 竹内 潤也(Jリーグフォト株式会社) 前田 章門(Jリーグ映像株式会社) フットボール部門 マイク・フォスター氏 1.概要 1992年創設。 比較的新しい組織で現在15シーズン目。法人格は英国で一般的な有限責任会社(LLC)。そのシーズンにリーグに所属する全クラブおよびFAが株主。FAは特別な株主で事項によっては(例:PLの総チーム数、昇格降格に関わる規定、PLの役員の任命・指名など)FAの承認が必要。この持株構成により、PLはFAのお墨付きのもとリーグを運営できる一方、FAは必要があればPLに対して意見を述べることもできる。FAとの関係は非常に良好。PLの商業に関する権利はすべてPL側にまかされていることが重要。自由にビジネス展開ができている。 株主総会は3ヶ月に一度。リーグ運営に関するルールの変更には20クラブ中2/3の賛成による決議が必要。めったにないが、組織自体に関する条項の変更には3/4の賛成による議決。放映権、スポンサーシップなど商業権に関する取り決めについても総会に諮られるが、まれに特に重要なものについては全クラブの賛成を求める。毎シーズン3チーム昇格、3チーム降格で株主を構成するクラブが替わる。役員は2人で、1人が常勤、もう1人が非常勤。毎月一度定例役員会議。予算関連、PLのスタッフィングに関すること、他には運営上、人道的な問題、モラルの問題なども生じれば役 員会で対応。 組織は総勢50人、役員会の下に5つのキーとなる部門。全5部門の中では、魅力あるリーグ運 営のため、フットボール部門がまた、全世界へPLを販売するたINTERNATIONALBROADCASTING & MEDIA OPERATIONS部門が最重要と(フォスター氏自身は)考えている。 (1)収入構造 比較的シンプル ◆放映権:3シーズン分の新規契約の今年は1シーズン目。国内外合わせて9億ポンド(1,980億円) ◆スポンサーシップ:放映権に比べ小額だが重要。バークレイズ銀行がリーグ冠、ナイキがボール等 ◆その他に細かなライセンシング収入。 (2)支出構造 総額は把握できていないが、PL自体が行う海外向け映像制作費用に毎年数百万ポンド程度。 ◆放映権販売については代理店を入れず、PLが直接販売しているため、相当な人材が必要。 ◆PL自体の運営:年額1,200万ポンド(26億4,000万円)。スタッフの給料、保険、リーガルフィーなど諸費用を含む。 ◆外部貢献に総計年額6,200万ポンド(136億 40

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