Ⅱ-3.アスレティック・ビルバオ Jリーグ イレブンミリオンプロジェクト 欧州視察報告(2008年1月実施) ード、バルセロナ、ビルバオ、オサスナ)に数えられ、 2部に一度も降格したことが無い3つのクラブ(レアル・マドリード、バルセロナ、ビルバオ)でもある。 5.ホームスタジアム/サン・マメス (San Mames) スタジアム 収容人員/40,000人 サンマメススタジアムは通称「カテドラル」と呼ばれる。この呼名は、もともと裕福なビルバオの品の良い市民が、正装して教会に礼拝に通った帰りにフットボールを観戦したことに由来する。そうしたことから教会を指すカテドラルと呼ばれたのだが、ビルバオの人々はサッカーを見る目が肥えていて、良いプレーには宿敵レアル・マドリードに対してでさえ、拍手を送ると言う。スペインの他クラブのプレイヤーの中には、「カテドラルで拍手を送られるプレーができる選手」にというステイタスがあるという話も耳にしている。 しかし、それとは裏腹に、ビルバオの人々はアスレティック・ビルバオに対し大変泥臭く、戦う闘志をむき出しにしたサッカーを求めるという。 6.クラブの収入構成 (1)ソシオからの入場券(会員席)収入 ソシオ会員数:34,373人。 スタジアムは40,000人収容であるが、リーグ規約上6,000席(15%)の一般販売を義務づけられる。それにもかかわらず、収容人員は98%を誇る。この入場券は偉大なる商品であり、勝敗いかんよりも、バスク人しか取らないポリシーが自分たちのチームという意識がある。商品の販売が減ったことは無い。 収容人員:40,000人 1913年に建設。増築を重ね現在の姿に。 サンマメスとはスタジアムの土地に祭られていた守母聖人の名前で、サンマメス教会があった。 また、8,000人のウエイティングソシオがいる。 (2)TVの放映権 リーグの一括管理ではなく、各クラブが獲得する。リーグ内ではレアル・マドリード、バルセロナとは比較にならないが、チームの特色が明確なので、視聴率はリーグ内でも高い。 (3)パブリック(州、県)からのお金 ビルバオは、原則ユニフォーム(胸)に企業名をスポンサーとして入れない。 2012年完成予定で、56,000人収容の新スタジアムが誕生する 過去には、試合を限定し(国王杯)「バスク地方政府」を意味する「Euskadi」のロゴを入れた事がある。 原則的にスポンサーを入れない訳を問うた時、マーケティング担当のエトール氏は「最近では、カジノなどの名称を入れているクラブもあるが、われわれには価値が無い」というようなことをさらっと言った。 18
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