Jリーグ欧州スタジアム視察2017
93/106

Ⅵ-1.ボルドー Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 93 (2)芝生の環境 ピッチはハイブリッド人工芝が用いられているが、グローライト(ピッチの1/3程度)と送風機(20基)が備えられていた。 (3)イベント対応 当初計画では音楽等のイベント開催も視野に入れていたが、実際はほとんど開催しておらず、芝も2年間張り替えられていないとのこと。 6.その他 (1)ファンショップ スタジアム南側1階に約400㎡程度のクラブのオフィシャルファンショップを備えている。 ※ホームクラブのスタンドは北側 (2)23カ所の売店 コンコースに面して23カ所の売店がレイアウトされており、ピザやホットドッグ、サンドイッチやベーグルなど、多様な食べ物を取り扱っている。 (3)情報設備について 70㎡の大型ビジョンが南北サイドスタンド屋根に2基と、場内の350カ所に小型モニターが配置されており、至るところで情報が得られる環境が整備されている。また、407カ所のWi-Fiスポットにより充実したサービスが提供されている他、スタジアム専用アプリの開発など、積極的な情報環境が整備されている。 7.最後に このスタジアムの設計はアリアンツ・アレナや北京オリンピックスタジアムなどを設計した著名な建築家によるものである。それらのスタジアムと同様に、空間構成はもとより、スタジアムという大きな建造物としての佇まいの見せ方、ボルドーという高貴で洗練されたイメージ・クラブカラーの使い方など、建築の表現が非常に質の高いものであった。 サッカースタジアムとして、機能や構成がシンプルかつ合理的であり、無駄をそいだローコストの実現、そして建築として街やクラブの特色がオンリーワンの価値として創出されているという、設計としての理想形を見た思いである。 ファンショップ 試合日の内観 ©FC Girondins de Bordeaux 送風機(手前)とグローライト(奥)

元のページ  ../index.html#93

このブックを見る