Ⅵ-1.ボルドー Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 89 スト(バカロレア)があり、クラブはこれまでに100%合格させている。 (4)カテゴリーごとに使い分ける9面の ピッチ 9面のピッチは女子チームも含めて、カテゴリーごとに使い分けをしており、使用するピッチは決まっている。各ピッチには3台ずつのカメラが設置されており、練習風景を撮影できる設備を備えている。 今後、2面ある人工芝ピッチをスタジアム(スタッド・マトミュット・アトランティック)と同じハイブリッド芝に張り替えることで、よりスタジアムに近い環境を整備する予定とのこと。 19歳カテゴリーは昨シーズンにリーグ優勝を果たしており、専用ピッチ脇に300席の観客席を増設する予定で、今後トップチームがUEFAチャンピオンズリーグに出場した場合は、ユースチームの試合会場として使用する構想のようだ。 家族の見学・応援については、両親は自由に練習風景を見学することが可能となっている。クラブの理念として、家族も含めたクラブ関係者が深く関わることを重要としている。 (5)クラブの育成方針について 他クラブから選手を買うことよりも、Centre de formation出身の選手をトップチームに上げるということを基本理念にしている。育てた選手を他のヨーロッパ強豪クラブへ売却することもある。 給料を支払っていないプロ以外の育成選手については、ボルドー市からの助成があるとのこと。 3.スタジアム建設の背景・概要 (1)建設の経緯 ヌーヴォ・スタッド・ド・ボルドー(スタッド・マトミュット・アトランティック)はUEFA EURO 2016に合わせて建設された。2年の工期を経て2015年4月に完成し、大会では5試合が開催されている。 建設はPPP事業として、建設費は約€1億8,300万(250億1,244万円)がかかっており、財源は以下のとおりとなっている。(クラブHPより) ・州:€2,800万(38億2,704万円) ・ボルドー市:€1,700万 (23億2,356万円) ・アキテーヌ地域圏:€1,500万 (20億5,020万円) ・ボルドー・メトロポール:€1,500万 (20億5,020万円) ・クラブ(30年リース): €2,000万+€385万 案内してくれたテクニカルダイレクターのユルリク・ラメ氏(左端) 育成施設内の学習室 広大な練習ピッチ
元のページ ../index.html#89