Jリーグ欧州スタジアム視察2017
69/106

Ⅳ-6.メンヘングラッドバッハ Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 69 ホームクラブ概要 (Borussia Monchengladbach) 【リーグ】 Bundesliga (ドイツ1部) 【創設】 1900年 【ホームタウン】 メンヘングラッドバッハ(人口:26.0万人/2016年時点) 【スタジアム】 BORUSSIA-PARK(ボルシア・パルク) 54,018人収容(国際試合では46,279人) 竣工:2004年7月30日 建設費 スタジアムのみ €6,810万(91億9,146万円) 周辺開発込み €9,500万(128億2,215万円)※€1=134.97円 【平均入場者数】 51,168人(2016/17シーズン) 【タイトル】 ブンデスリーガ:優勝5回 ドイツカップ:優勝3回 UEFAカップ:優勝2回 【日本人選手】 大津祐樹選手(現横浜F・マリノス)が2011~2012年に所属 1. 「育てて売る」古豪クラブ (1)1900年創設の古豪 クラブはよく走り攻撃的な戦術から「The Foals(若い馬)」の愛称で親しまれ、1960~70年代の名将であるへネス・バイスバイラー監督夫人の一言でクラブカラーの「白・黒」に「緑」が加わることとなり、現クラブカラーとなっている。 ルール工業地帯内のメンヘングラッドバッハに本拠地を置くボルシア・メンヘングラッドバッハは1900年に創設され、1960年代から1970年代にかけて多くの国内タイトルを獲得した古豪クラブである。1970年代は現在のブンデスリーガ筆頭のFCバイエルン・ミュンヘンとの2強時代を築き、ドイツサッカーを牽引してきた。80年代には中位に沈み、99年と07年にはブンデスリーガ2部に降格することになる。しかしながら下位に低迷し降格争いする中で培ったタフなメンタルは、近年プレーオフを制し出場を果たしたUEFAチャンピオンズリーグへの経験へと生かされていることであろう。 (2)復権のための「育てる」哲学 新スタジアムであるボルシア・パルクが完成し、チケット収入をはじめとするクラブの収入は上がった。クラブも以前のタイトルを総なめにした1960年代から1970年代の輝きを取り戻そうとさまざまなビジネスを展開しようと力を入れている。しかしながら大きな収Ⅳ.ドイツ 6. ボルシア・パルク(ボルシア・メンヘングラッドバッハ) 2017年11月4日訪問 萩原 智行/中村 孝聡(鹿島アントラーズ) 鷹羽 伸一(茨城県)/峰廣 大輔(㈱日建設計) ビジネスエリアエントランスに飾られる70年代の栄光

元のページ  ../index.html#69

このブックを見る