Jリーグ欧州スタジアム視察2017
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Ⅳ-5.デュッセルドルフ Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 65 ⑤駅直結スタジアム 中央駅から地下鉄で約18分に位置し、試合時は中央駅からの直行便を試合前1時間から試合後1時間後まで増便。かつ、試合のチケットを持っていれば無料で乗車できる。これは地元交通機関の協力。鉄道側にはクラブから€1(134円)/チケットの料金を支払っている。 このことにより、観客がアルコールを飲め、飲酒運転抑止に寄与する。 ドイツの鉄道の特徴として、駅改札口での検札がないため、電車を降りてゲートまでスムーズなアプローチが可能となっている。また駅から直結してコンコース・スタンドへと入場できることから、観客は雨に濡れることはない。 駅からスタジアムに連結するコンコースに2つのセキュリティ(荷物チェック+チケットチェック)を設けている。テロ対策もあり原則として小さな手荷物も持ち込めない。(手荷物を預けるカウンターもある)(ボディチェックの実施や警察犬を使う場合もある) また、アウェイサポーター専用の車両を用意。アウェイ専用の引き込み線を設けてホームチームと完全に分離している。 ※ダービーマッチの時(例えばVfLボーフム戦)は、双方の街の警察とクラブ運営担当とが事前に打ち合わせ、アウェイチーム側が臨時列車を仕立て、パトカーで先導してスタジアムまで集団で歩かせ、ホームチームサポーターとの接触がないように対応を実施。 試合終了時は、2つのホームを観客の乗車専用として利用し、電車を約2分ごとに運転することで、およそ30分で混雑のピークが終了する。 他の輸送方法として、自家用車の利用者は電車利用者とは別の動線で駐車場へ行くことができるようになっている。 また、大型バスで便乗してきたアウェイサポーターはホームサポーターとは接触がないように、アウェイサイドのゲートから出て、バスに乗り、そのまま高速道路に出られるようになっている。 ①駐車場:22,000台敷地内分散配置 メッセも含めた周辺エリアの駐車台数は22,000台を確保。メッセの来場者はヨーロッパ全土から車で来る。 駐車場は地下鉄とは反対のサイドにあり、電車利用の来場者と車利用の来場者の動線を分けている。 そのうち、2,200台がスタジアム内に2層に設けられている。試合時はVIP用駐車場として利用している。 混雑した試合では、試合後20~30分はビジネスラウンジ用エントランスのシャッターを閉め、遅らせて退出させることで混雑の緩和を図っている。 ②スタンド座席:カラフルで空席が目立たない さまざまな規模・使用を想定して造られたスタジアムのため、スタンドにカラフルでランダムな配色の座席スタジアムと駅が直結している

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