Ⅳ-5.デュッセルドルフ Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 64 【オフィスビル】 クラブの事務所をはじめ、一般企業も入居しておりオフィスビルとしての一面もある。 スタンドに面した個室に入居している企業は、試合や興行時にはシャッターを閉める。 ④多目的イベント対応施設完備 【搬入経路の工夫】 ピッチをコンサート等の大型イベントに対応するため、幅約5mの車両用通路が設備インフラとともに外周全てに回っている。(この通路は試合時のホーム・ビジター双方の選手バスの進入経路となっている) ビジタースタンド側客席(ゴール裏)がリフトアップされ、大型展示物等の搬入口となる。幅14m、高さ16mの開口部。10m強のものが搬入できる。 また、大型コンサート時には、客席をリフトアップした空間にステージを設置する。 5万人強の大型施設として、3階レベルに回遊型コンコースを設置。地上部の車動線との分離を行っている。 また、コンコースはガラスを隔てて室内となっているため、厳冬期でも比較的暖かく過ごせる。 【開閉式屋根】 電動式開閉機構。金属製の屋根が開閉にボタン1つ押す操作で25~30分程度。1回の開閉コストは片道€2,000(268,700円)程度。 リーグ戦の際はブンデスリーガの規定で屋根は開けることになっている。非常に天候が悪い場合には試合前にレフェリーの判断で閉めることもある。 コンサート等のイベント時には閉めることが多い。雨風よけのほか、空港が至近で、1分半おきに航空機が上空を通過するため、航空機の爆音よけの意味合いが強い。(メッセの広大な敷地の中にあるため、騒音防止の観点は少ないと感じられる) 【採光・遮光の工夫】 屋根~スタンド間の水平連続窓はブラインド内蔵でコンサート時などは、遮光可能。 【バックスタンド側の選手入場口】 サッカースタジアムでは選手入場口はメインスタンド側だけの配置となるが、イベント対応を考え、バックスタンド側にも選手入場口が設けられている。ボクシングの試合の時に使用したことがある。 オフィスビルに入っている企業 ピッチへの搬入口 開閉式屋根 水平連続窓
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