Jリーグ欧州スタジアム視察2017
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Ⅳ-5.デュッセルドルフ Jリーグ欧州スタジアム視察2017 報告書 (2017年10月28日~11月5日) 63 ③メッセ、ホテル、スタジアム一体となった 複合施設 【メッセ】 ドイツ国内でも経済力のある地域の州都であることからメッセも稼働率が非常に高い。 スタジアムのピッチ上をメッセ施設として使用したことはないが、メッセ開催時にスタジアム内のラウンジ等を利用したメッセ出展企業の会議・セミナー・パーティー等で使用されることはある。 サッカーの試合とメッセの会期とのバッティングはよいこととしている。(メッセに来た客がサッカーを見る) 【ホテル】 ホテルは2007年より営業開始し、オランダのホテルチェーン(チューリップイン)が運営。客室は288室、35のイベントスペース(会議室など、うち8つはスタジアムビュールーム(ラウンジ))を持ち、レストランはゴール裏スタンドに隣接し、スタジアム内の雰囲気を楽しむことができる。 サッカー観戦やコンサート観覧の宿泊客もいるが、多くはメッセ来場者の宿泊、メッセと連動した企業のセミナーや会議・パーティー用として利用され、ホテルの稼働率は高い。 ハイシーズン(メッセ開催時等)には満室となり、通常料金の3倍以上の€300~400(40,305~53,740円)に高騰する。 クラブはチューリップインとパートナーホテルとして提携し、融通をきかせてくれる(クラブイベントの会場や、新加入選手の仮住まいとして利用をフォルトゥナ価格(割安)で提供など)。相互にコンテンツとしてありがたい存在である(昨年まではホーム試合時の選手の前泊ホテルとしても利用していた)。 ホテルのレストランはガラス張りだが、試合時には開門前にシャッターを閉め、試合終了後観客がある程度はけたら開ける対応をしている。 また、8室のスタジアムビュールーム(レストラン上層のラウンジ)は、試合時には昨年までは選手家族用のラウンジとして、今年からはクラブ戦略の一環で職人向けのセミビジネスルームとしてクラブがホテルから借りている。 スタジアムとホテルが直結 ユニークなホテルのフロント ホテルのレストランからピッチを一望できる

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